我孫子総合事務所・相続・遺言・債務問題

相続手続き・遺言書作成代行から債務問題の解決まで

プロフィール

我孫子総合事務所(AIO)

Author:我孫子総合事務所(AIO)
災害で犠牲になられた皆様に衷心より哀悼の意を表し、そのご冥福をお祈り申し上げます。

また、被災された皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。

そして、一日も早い復興を切にお祈り申し上げます。

What is a Nintei-Shiho-Shoshi Lawyer? 

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on. The summary courts have the original jurisdiction over civil cases ,involving claims for amounts not exceeding 1,400,000 yen.
There are 438 summary courts in Japan.


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相続税の改正

基礎控除の縮小

2015年以後の相続税の基礎控除の算出方法

2014年12月まで 5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)=基礎控除額

2015年1月以降 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)=基礎控除額




グレーゾーン金利とは

利息制限法という法律があります。
これは、お金を貸した場合の利息について定めた法律です。
この法律によれは、最高年20%を超える利息は、「超えた部分について無効」としています。
ところが、実際には消費者金融の貸付や信販会社のキャッシングの多くは、年20%以上29.2%以下の利率をとっています。
これは、これらの貸金業者については、「出資法」という法律があり、年29.2%を超える利率による貸付は罰せられるからです。
この「利息制限法」による金利と、「出資法」による金利との差の部分が、「グレーゾーン金利」と呼ばれるものです。
つまり、黒でも白でもない微妙な部分というわけです。
ところが、最近の裁判では、この「グレーゾーン金利」の部分は無効であるという判決が多く出されています。
これによって、貸金業者からお金を借りた人が、支払ってきた金利のうち、「利息制限法」を超える利息は無効とされることとなりました。
つまり、「グレーゾーン金利」は、はっきりと「ブラックゾーン金利」となったわけです。
したがって、既に支払った無効な部分は、元金の支払に充てられるべきだとされたのです。
そのため、過去の取引を「利息制限法」の利率で計算しなおす必要が生じました。
この計算のことを「引き直し計算」といいます。
この「引き直し計算」をすると、多くの場合は元金が減り、場合によっては元金すら払い過ぎていることがあります。
この払い過ぎたお金のことを、「過払い金」と呼んでいます。


不動産登記規則の一部が改正されます。

今般、不動産登記の申請情報およびその添付情報等の保存期間を延長するための整備を行うとともに、商業・法人登記事務の集中化の実施にともなう整備のために規則の改正が行われます。

概要は次のとおりです。
① 不動産登記規則第28条に定める情報の保存期間について、不動産登記の申請情報及びその添付情報等の一部の情報の保存期間を30年に延長する。
② 規則第36条の資格証明情報の省略等の取扱いにつき、商業・法人事務の集中化の実施後において、集中化により商業・法人事務を取り扱わないこととされる登記所が不動産登記の申請を受けた場合であっても、従前と同じ扱いをすることができるようにする。
③ 平成20年7月下旬、公布・施行の予定。



不動産登記令の一部改正(半ライン方式)
添付情報別送方式・特例方式

オンライン申請を可能にする新不動産登記法が施行されてから二年が過ぎました。
しかし、その活用はきわめて低調です。
その原因は、オンライン申請に必要となる公的個人認証(住民基本台帳カード)が全くといっていいほど普及していないことと、登記の添付情報とされている公的機関の証明(戸籍謄本、各種許可書、裁判書等)の電子化が進んでいないことにあります。
このような状況が改善されなければ、不動産登記のオンライン申請件数の増加期待することは困難です。
そこで、このような状況が一定程度解消されるまでの間、オンライン申請の際の添付情報の全部又は一部を書面で送付すること(別送)が許容されることとなりました。

内容
① オンライン申請をする場合に、添付情報が書面に記載されているときは、当分の間、その書面を登記所に提出する方法により添付情報を提供することができるものとします。
  添付情報が書面に記載されている場合としては、例えば、委任状(実印を押印し、印鑑証明書を添付する)を作成した場合や、売買契約書を作成して売買した場合などが想定されます。
② 添付情報を別送する場合には、申請情報(及び添付情報の一部)がオンラインで送信されることが必要ですが、その送信後の取り扱いの明確化を図るため、その旨が申請情報に盛り込まれることとなります。
③ 別送を認めることにより、オンライン申請の場合にも添付情報の一部が書面で提出されることとなるのに伴い、書面申請に関する規定のうち、必要な規定については、準用することとなりました。
イ) 第17条、公務員が作成した代表者の資格証明書等については作成から3か月以内のものを使用するとなどを定めた規定
ロ) 第18条、委任による代理人(復代理人を含む)の権限を証する情報を記載した委任状には、本人等の記名・押印をし、かつ、印鑑証明書を貼付しなければならないことなどを定めた規定
ハ) 第19条、承諾書面・同意書面が必要になる場合には、作成者が記名・押印をし、かつ、印鑑証明書を添付しなければならないことを定めた規定
④ 特に、権利の登記については、登記原因が備わっていないにもかかわらず、順位の確保を図ることを目的として、オンライン申請を行うおそれがあることから、登記原因を証する情報を記載した書面を提出する場合には、あらかじめ、その書面に記載された情報を記録した電磁的記録を提供しなければならないものとされています。
この電磁的記録とは、具体的には、書面をスキャナーで読み取って作成したPDFファイルのことです。
なお、この電磁的記録の送信は、添付情報の原本となる書面の写しをあらかじめ送付させるのと同様な意味合いですから、その作成者が誰であるかは必ずしも重要とはいえません。
そこで、登記令第12条第2項の適用除外を設け、作成者は電子署名を行うこと要しないものとされました。
⑤ 施行日
平成20年1月15日


各位
                       平成19年11月吉日
              
司法書士法人 我孫子総合事務所

晩秋の候、貴社におかせられましても、ますますご清栄のことと存じます。
さて、明年度より下記のとおり「オンライン申請に係る登録免許税の税額控除制度」
が創設されましたので、取り急ぎお知らせいたします。
なお、本事務所におきましても、極力本制度を取り入れ、お客様の税負担軽減のお手伝いをいたしたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

オンライン申請に係る登録免許税の税額控除制度の創設

平成20年1月1日から平成21年12月31日までの間に、電子情報処理組織を使用して次の登記の申請を行った場合には、その登記に係る登録免許税額から、その100分の10に相当する金額(上限が5000円)を控除することとされました。

(1) 不動産の所有権の保存若しくは移転登記又は抵当権の設定登記

(2) 次の法人の設立登記
① 株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社
② 保険業法に規定する相互会社
③ 中間法人法に規定する中間法人
④ 資産の流動化に関する法律に規定する特定目的会社
⑤ 投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資法人

なお、具体的には、不動産登記に関しては平成20年1月15日、商業法人登記に関しては平成20年1月4日からの施行となります。


控除額は登録免許税額の10%

上限は5000円

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請求原因事実

請求原因事実とは、訴訟物の権利関係の特定に、直接的に必要な法規の要件に該当する主要事実のことです。請求原因事実が否認された場合には、その存在を直接に証明するに足る事実の提出をもって対抗するか、または重要な間接事実を主張し、かつ、それを証明するに足る証拠の提出が必要になります。

抗弁事実

請求原因事実と両立しながら、かつ、それを排斥するに足る事実のことを抗弁事実といいます。したがって、これは被告側に主張立証責任が負わされる主要事実ということになります。

再抗弁事実

抗弁事実と両立しながらも、かつ、抗弁事実による法律効果の発生を障害、消滅、阻止する法律効果を定める法規の要件に該当する主要事実のことを再抗弁事実といいます。
この主張立証により請求原因事実の法律効果の復活を図ります。

立証責任

事実の存否が争われるときには、その事実を主張する者が、証拠により、その事実の存在を立証しなければなりません。
立証が行われないときは、当該事実は存在しないものとして争われることになります。当然のことながら、立証責任を負う側が不利になるわけです。

抗弁

大別する次の三つになります。
①不発生の抗弁(権利発生障害事実)
心裡留保、虚偽表示、錯誤、詐欺、強迫等の効力否定要件の成立を主張することになります。

②阻止の抗弁(権利排斥事実)
期限未到来、同時履行の抗弁等、権利の成立は認めるが、未だ効力を発していないことを主張します。

③消滅の抗弁(権利消滅事実)
弁済、消滅時効の完成等の、相手方主張の権利は消滅していることを主張します。

From AIO
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2006/06/30 05:32|訟務関係TB:0CM:0
裁判所による釈明権の行使

弁論主義の補完
釈明権というのは、事案の事実関係や法律関係を明らかにするため、口頭弁論の期日または期日外で、当事者に事実上、法律上の事項について問いを発し、または立証を促す裁判所の権能のことです(民訴法149条1項)。もちろん、弁論主義の下では裁判資料の収集は当事者の権限であり、かつ責任とされています。しかし、これを厳密に貫き、当事者の主張・立証が不十分かつ不適切と裁判所が判断しても、それは当事者の責任であるとして、そのまま放置しておけば、裁判に対する国民の信頼を、裁判所に対する国民一般の信頼も損なうおそれが生じます。そこで、弁論主義を補完するものとして認められたのが、裁判所の釈明権の行使という制度です。

消極的釈明・積極的釈明
 裁判所の行う釈明権行使には消極的釈明と積極的釈明があるとされています。消極的釈明というは、当事者の申立てや主張に不明瞭な点がある場合とか、論旨に前後矛盾する点があるような場合に、これを問質し主張を明確に整理させるために行われる釈明のことです。 一方、積極的釈明というのは、当事者が事案の内容上必要な申立ておよび主張そしていない場合に、これを示唆し、指摘する釈明のことです。しかし、この積極的釈明権行使の範囲については、裁判所の中立性・公平性の確保との関連で議論の多いところです。しかし、簡易裁判所においては、裁判所が当事者に対し後見的に釈明権を行使し、主張の不備の補正を促し、事件の進行を図ることが制度的に求められています。

http://www.abiko.co.jpFrom AIO
2006/06/29 05:34|訟務関係TB:0CM:0
自民委最終調整

 自民党の貸金業制度小委員会は27日、貸金業の規制で焦点になっている貸付金利の上限について、出資法の上限金利(年29・2%)を引き下げ、利息制限法の上限(年15~20%)に一本化する方向で最終調整に入った。
既にグレーゾーン(灰色)金利の撤廃で一致しているうえ、金利引き下げに賛成する議員が多数を占めており、29日以降の会合で意見を集約する。
金融庁の有識者懇談会や公明党の金融問題調査委員会も同様の意見をまとめている。今後、政府・与党で調整し、早ければ秋の臨時国会で関連法案を提出する。
現行法では、刑事罰を伴う出資法の上限と、民事上の規定である利息制限法の上限に差がある。消費者金融は、この間の金利帯であるグレーゾーン金利を中心に貸し付けを行っている。

(ヤフー・読売新聞) - 6月28日3時7分更新から引用

From AIO

2006/06/28 04:10|法律情報TB:0CM:0
口頭弁論(その七)

弁論主義
民事訴訟のそもそもの目的は、主張されている権利および法律関係の存否を確定して、紛争を解決しようとするものです。
裁判所が、判決を下すには、当該事件に関する事実や証拠を収集することが必要になります。
この裁判資料の収集を当事者の権限かつ責任とすることを弁論主義といい、裁判所の権限かつ責任とすることを職権探知主義といいます。

口頭弁論の原則
口頭弁論における審理の基本原則は、公開主義、口頭主義および直接主義の三つです。これが何を意味するかといえば、口頭弁論における審理は、公開の法廷で、当事者が口頭による弁論を通じて主張・立証を行い、この口頭弁論に直接関与した裁判官だけが判決を下すとができるとする原則だということです。
 ただし、口頭主義については、口頭陳述による不完全さ、不正確さを補完するために、広範囲にわたって書面を利用することとされています。

口頭弁論主義の意義
 弁論主義とは、前記のように裁判資料の収集を当事者の権限かつ責任とすることをいいますが、その内容は次のとおりです。
①裁判所は当事者の主張しない事実を、仮令、証拠上認定できたとしても、判決の資料としてはなりません。
②裁判所は、当事者間に争いのない事実については、そのまま判決の資料としなければなりません。
③当事者間に争いのある事実を証拠によって認定する場合は、必ず当事者の申し出た証拠によらなければなりません。つまり、職権で申し出のない証拠を取り調べてはならないという意味です。

From AIOhttp://www.abiko.co.jp
2006/06/28 03:25|訟務関係TB:0CM:0
口頭弁論(その六)

争点整理

当事者間に、和解が成立する見込みがない場合には、裁判所は請求の当否についての判断をくだすことになります。
そのため、裁判所は、主要事実が十分に主張尽くされているか、また、これに関連する間接事実として如何なる事実が主張されているかを確認しなければなりません。また、争いのある事実とそうでない事実を区別し、証人尋問や本人尋問の証拠調べが必要になる事実を限定していかなければなりません。

訴訟物の特定

原告は、必ず請求の内容となる訴訟物を特定し、明確に表示しなければなりません。
訴訟物とは、訴訟上の請求、つまり訴訟における審判対象のことです。
 このように、訴訟物は審判の対象ですから、訴訟手続の当初から明確に特定されていなければなりません。対象が明確にされていなければ、裁判所は審理・判決の対象に迷いますし、被告側も防御のしようがないからです。訴訟物の特定は、実体法上の権利を基準にしてなされます。即ち、それは権利・義務または法律関係の存否の主張ということになります。

主要事実

法律効果の判断に直接必要な事実を主要事実といいます。
したがって、原告の請求が認容されるためには、原告が主張する権利が発生するための主要事実は、全て揃っている必要があります。被告についても同様で、被告の抗弁が認められるためには、そのための主要事実が全て存在していなければなりません。

間接事実・補助事実

間接事実とは、主要事実の存否を推認するために有益な事実のことです。すなわち、経験則、論理法則の助けを借りることによって、主要事実を推認するのに役立つ事実のことだといえます。
また、補助事実とは、証拠能力や証明力に影響を与える事実のことです。
例えば、貸金返還請求訴訟の場合であれば、消費貸借契約書の借主欄に押印されいる印影は、被告の実印のものであるというのが、補助事実です。

From AIOhttp://www.abiko.co.jp
2006/06/27 00:00|訟務関係TB:0CM:0
口頭弁論(その五)

被告の訴訟行為(その二)

訴訟上の和解
訴訟上の和解とは、訴訟係属中に、当事者が訴訟上の請求に関して、当事者双方の主張を譲歩して、口頭弁論期日等において、権利関係に関する合意を行うことによって訴訟を終了させることをいいます(民訴89条、267条)。もっとも、訴訟で権利関係や訴訟終了についての合意が成立した場合であっても、当事者の一方が相手方の主張を全面的に認める旨の合意は、訴訟上の和解ではありません。被告が原告の言い分を全面的に認めた場合は請求の認諾として、逆に原告が被告の言い分を全面的に認めた場合には請求の放棄として取り扱われます。
簡易裁判所の実例では、いわゆる「業者事件」において、被告は請求原因事実の全てを認め、分割払いをすることを内容とする和解が圧倒的に多いとされています。
和解の効力
和解は、その内容が調書に記載されることによって、確定判決と同一の効力を生じます(民訴267条)。
強制執行をするためには、債務名義の正本又は謄本が債務者に送達されていることを要します(民執29条)。
ます(民執29条)。和解調書は職権で送達されませんので、債権者は、口頭又は書面で和解調書正本の送達申請をする必要があります。

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From AIOhttp://www.abiko.co.jp
2006/06/26 05:24|訟務関係TB:0CM:0
口頭弁論(その四)

被告の訴訟行為(その一)

答弁書の陳述
訴状の陳述に続いて、答弁書の陳述が行われます。
実務的には、訴状の陳述の場合と同様に、「はい、陳述します。」で終了します。
答弁書に請求原因を全て認めて、分割払いを希望すると記載されている場合には、原告の意向を確かめてから、和解勧告へと進むケースが多く見られます。
請求原因を全て認めて、分割払いを希望しない場合には、弁論はそれで終結します。
以上を除く場合には、裁判官が、個々の請求原因事実ごとに認否を確認し、抗弁事実についての有無及びその内容の確認を行います。

請求の認諾
請求の認諾とは、請求が理由があることを認める旨の、被告が裁判所に対してする意思表示のことです。つまり、被告が原告の請求を認めるということを期日において述べることです。請求の認諾はね口頭弁論又は弁論準備手続の期日、和解のために行われる期日においてすることができるのです。
これによって訴訟は当然に終了します。
請求の認諾を調書に記載したときは、その認諾調書ノ記載は、確定判決と同一の効力を有し、その内容に応じて強制執行ができます(民訴267条、民事執行法22条7号)。

反訴の提起
反訴とは、係属中の訴訟手続内で、関連する請求について、被告が原告に対して提起する訴えのことをいいます(民訴146条)。
つまり、被告は、本訴の目的である請求または、被告が原告の訴えに対抗するために既に主張した事実(防御の方法)と関連する請求を目的とする場合に限り、口頭弁論の終結に至るまで、本訴の係属する裁判所に反訴を呈することができるのです。
例えば、自動車事故で訴えられた被告が、自分には過失はなく、専ら原告にだけ過失があったとして、原告に対し、損害賠償の反訴を起こすような場合です。このように、被告が原告の請求を排斥するだけでなく、積極的に損害賠償のら支払を求めようとすれば。反訴ないしは別訴を提起することになります。

From AIO

http://www.abiko.co.jp
2006/06/25 00:00|訟務関係TB:0CM:0
 口頭弁論(その三)
原告の訴訟行為 (その二)

請求の減縮

請求の減縮とは、訴えの一部取下げであると解されています。
被告への送達
被告が欠席した場合には、請求の減縮の申立書あるいは請求の減縮を記載した調書の謄本を判決正本と同時に送達する扱いがされています。
請求の減縮は、訴えの提起後、被告が一部弁済をしたような場合に行われますが、その場合には、どの債権に充当したのかを明確にしておかなければなりません。

訴えの変更・請求の拡張

原告は、請求の基礎において変更がない限り、訴えを交換的にあるいは追加的に変更することができます。つまり、口頭弁論の終結に至るまで、請求または請求の原因を変更することができるのです(民訴143条1項)。
請求の基礎に変化がない限りとは、一連の事実経過が同じ範囲であることを意味します。
例えば、家賃の支払請求を家屋の明渡請求に改める場合のようなことです。裁判所は、請求又は請求の原因の変更を不当であると認めるときは、申立により又は職権により、その燃え仕立てを許さない決定をしなければなりません(同条4項)。
つまり、裁判所は、請求している裁判を変更するとか、根拠となる事実の主張わ変更することが、基本的な事実関係を変更することとなるから不当であるとか、又は変更によって訴訟が甚だしく遅延すると考えるときは、相手方の申立を待って、又は裁判所自らの判断で、その変更を許さない旨の決定を下さねばならないこととなっているのです。

請求の変更は書面によってしなければなりません(同条2項)。この書面は、相手方に送達されます。
訴えの変更によって訴訟物の価額に変動が生じるときは、印紙の追貼が必要になります。

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From AIOhttp://www.abiko.co.jp
2006/06/24 00:00|訟務関係TB:0CM:0
口頭弁論(その二)

原告の訴訟行為

訴状の陳述
第一回口頭弁論期日は、原告の訴状の陳述によって開始します。
一般には、裁判官が原告に対して、「原告は訴状を陳述しますか。」と質問し、原告が「はい、陳述します。」と回答することによって終わります。
しかし、本人訴訟等においては、司法書士や弁護士に作成してもらった訴状の内容を正確に把握していない場合もあります。
そこで、裁判官は、原告及び被告に対して、訴状の記載内容を確認するという方法を用いて訴状を陳述してもらうこともあります。
訴状の記載に疑問があるときは、裁判官からの質問が行われ、訴状の補充訂正等がされることになります。

訴状の訂正
訴状の訂正は、その実質的内容に変更を加えることのないよう、住所の誤記、遅延損害金等の計算ミス等の訂正を行います。
特に、当事者の住所、氏名は判決書等を債務名義として強制執行をする際に債務者の同一性について問題が生じるおそれがあるため、住民票の写し等の資料を付して、訴状訂正申立書を提出することになります。

訴えの取下げ
訴えは、判決が確定するまで、その全部または一部を取り下げることができます(民訴261条1項)。
訴えの取下げとは、原告が申立を撤回することであり、これをもって訴訟は終了します。
取下げは、通常、取下書を提出して行いますが、口頭弁論、弁論準備手続、和解の期日において口頭ですることもできます(同条3項)。
訴えの取下げは、相手方が本案について準備書面を提出し、弁論準備手続において申述をし、又は口頭弁論をした後にあっては、相手方の同意を必要とします(同条2項)。
実務上では、取下書に被告の同意を記載するか、取下書と同時に同意書を提出したりします。
なお、被告が訴えの取下げに同意するか否かの態度を鮮明にしないときは、訴訟関係に不安定な状況を招くおそれがあるため、取下げがあったことを知らせた日から2週間以内に異議を述べないと訴えの取下げに同意したものとして取り扱われます(同条5項)。
この2週間という期間は、上訴期間に応じて定められたものです。

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From AIOhttp://www.abiko.co.jp
2006/06/23 03:30|訟務関係TB:0CM:0
口頭弁論(その一)

訴状や答弁書を提出していても、口頭弁論期日に出席し、裁判官の面前において、口頭でその内容を陳述しない限り、原則的には、裁判所においての主張を行ったことにはなりません。
このように、訴訟の審理は、口頭弁論期日において、口頭弁論主義の原則のもとに行われます。
なお、第一回の口頭弁論期日に、当事者双方の主張及び立証が終了しない場合には、新たな期日が指定されて、口頭弁論は続行されます。
ただし、簡易裁判所においては、争いがある事案についても、2・3回の口頭弁論期日で終了する場合が殆どです。
口頭弁論とは、公開の法廷において、裁判官と当事者が口頭でやりとりをすることをいいます。口頭弁論の内容については、二つに大別できます。一つは、口頭でやりとりしながら、双方の主張事実を明確にすることと、争いのある主張事実(争点)について、双方がどのような証拠を提出するつもりかをはっきりさせることです。これを主張の整理と証拠の整理といいます。
もう一つの内容は、証拠調べです。書証や人証によって集中的に調べることになります。
現行の民事訴訟法では、主張整理と証拠整理の必要上、裁判所から、種々の指示が出されることになっています。また、当事者もこれにFaxで回答できます。
また、相手方の準備書面についての質問があれば、当事者からFaxでできることになっています。

期日の呼出し
期日の呼出しは、呼出状の送達、事件についたて出頭した者に対する期日の告知、その他相当と認められる方法で行います(民訴94条)。
指定した期日を当事者その他の関係人に知らせて出頭を求めることを呼出といいます。
呼出を行わないと、期日を開くことはできません。
呼出しは、通常、呼出状を作成し送達しますが、当事者等が確実に出頭すると思われるような場合には、簡易の呼出し、例えば電話、Fax等の適当な方法によって呼び出すこともできます。

口頭弁論期日の開始

事件の呼上げ
口頭弁論は、事件の呼上げによって開始します(民訴規則62条)。
簡易裁判所においては同一期日に多数の事件を指定していますので、当事者双方が出席していることが確認できた事件から、順に呼上げていきます。
当事者は、原告席又は被告席に着席したことによって、その期日に出頭したものとして扱われます。

本人確認
事件の呼上げに応じて当事者席に着席した者は、通常、真の当事者であると推認されます。
しかし、裁判所は単に名前や裁判所から送付した書類を所持していることを確認するだけでなく、運転免許証等の身分証明書の提出を求めることもあります。

From AIO

To AIO http://www.abiko.co.jp
2006/06/22 05:21|訟務関係TB:0CM:0
本人尋問の申立

本人尋問とは、当事者本人が証言台に立って供述すること、あるいは、相手方本人を証言台に立たせて供述させることを申し立てることです。
この手続においては、当事者が証拠調べの対象となるわけです。
当事者本人こそが最も事実を知りうる立場にある者のはずであるから、簡易裁判所の実務においては、本人尋問が多く行われています。なお、本人については、弁論主義の例外として、裁判所が職権で尋問することができます(民訴207条1項)。当事者本人は、申立がなくても、裁判所が必要であると判断したときは、尋問することができるのです。

調査嘱託の申立

裁判所は、必要な調査を国内・国外の官庁・公署または学校、商工会議所、取引所その他の団体に嘱託することができます(民訴186条)。当事者からの申立によってもできることになっています。
これは、事実又は経験則や法規に関する証拠調べ手続で、当該団体の手許の資料により容易に回答することができる事項について認められます。
具体的には、ある物の価格、ある時期の物価、天候等を調べるようなときに用います。

期日の変更の申立

期日の変更とは、予め指定した期日を開かず、事前に当該期日を取消して、新たな期日を指定することです。

① 第一回口頭弁論期日の変更
口頭弁論と弁論準備手続の期日の変更は、顕著な理由がある場合に限り、許されます(民訴93条2項本文)。ただし、最初の期日に限り、その変更は当事者の合意がある場合には許されることになっています(同条ただし書き)。
第一回の期日を指定する場合には、被告の都合を確かめずに行われる場合が多いため、被告から期日の変更を要する具体的理由を明らかにした申立があれば、変更を認めています。
ただし、被告から答弁書の提出があった場合には、口頭弁論期日を開いて答弁書陳述の擬制を行い、続行期日を指定する場合も多くみられます。この場合でも、被告に対し次回期日の都合を聞いた上での指定であることは、いうまでもありません。

② 続行期日の変更
前述したように、続行期日の場合には、原告被告双方の都合を確かめた上で指定されているのが通常であるから、顕著な理由、例えば当事者の急病等の場合のみに許されることとなります。このような場合には、診断書の提出が求められています。

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2006/06/21 00:00|訟務関係TB:0CM:0
自民党は19日、歳出歳入一体改革のうち、社会保障分野の歳出削減項目を固めた。自宅を担保に生活保護を受給し、死亡後に自宅を売却して返済にあてる「リバースモーゲージ」の導入などを検討する。
公明党との調整を経たうえで、政府に実現を求める。

(ヤフー・読売新聞) - 6月20日3時6分更新から引用

From AIO



2006/06/20 03:35|法律情報TB:0CM:0
証人尋問の申出

証人とは、当事者以外の第三者で、直接自分が経験した事実を証言する者のことです。
証人は直接経験した事実を証言するのですから、他人が代わってすることはできません。
これを証人の持つ性質を「証人の非代替性」といいます。これに対して、鑑定人方は、直接自分が経験した事実を述べるのではなく、専門知識を述べるわけですから、他の専門家がとって代わることができます。これを鑑定の代替性といいますが、この点が証人と異なっています。
一般的に、当事者の申立がない限り、裁判所は職権で証拠調べをすることはできません。
これは、証人尋問の場合も同様です。
証人尋問の申出は、原則として、住所・氏名を特定して証人を指定しなければなりません(民訴規則106条)。
また、尋問に要する時間を明らかにしてしなければなりません。
また、証明すべき事実およびこれと証人との関係を具体的に明示してしなければなりません(民訴規則99条1項)。
証人が複数いて、当事者双方がいる場合には、証人及び当事者本人の尋問は、できるだけ争点及び証拠の整理が終了した後に、集中的に行われることになっています。これを集中証拠調べといいます(民訴182条、民訴規則100条)。
従って、このような場合に、証人尋問の申出も、できる限り、一括して申し出なければならないことになっています。
ただし、簡易裁判所においては、民事訴訟法278条の適用あるいは準用があるため、証拠申出書を提出するまでもなく、口頭弁論期日に口頭で申し出ることができるものと解されています。
なお、証人は裁判所に出頭するための旅費・日当及び宿泊料を請求することができますから、証人尋問の申出をする者は、その概算額を予納しなければなりません。
当事者が証人尋問の申出をしても、裁判所が当然にその証人を採用するわけではありません。裁判所の裁量に委ねられています(民訴181条1項)。


平成  年(ワ)第    号         事件
原  告 
被  告 

証拠申出書

平成  年  月  日

○簡易裁判所 御中

                       原告          ㊞     

 頭書事件について、下記のとおり証拠を申出ます。

第1 証人尋問の申出
1 証人の表示

   市   区   町   番   号

( 同行 ・ 呼出 )
(尋問予定時間   時間  分)
2 立証の趣旨
(1)
(2)
3 尋問事項
 別紙尋問事項書記載のとおり

第2 本人尋問の申出
1 原告本人の表示

   市   区   町   番   号

( 同行 )
(尋問予定時間   時間  分)
2 立証の趣旨
(1)
(2)
(3)
3 尋問事項
 別紙尋問事項書記載のとおり
以 上

From AIO
2006/06/20 02:25|訟務関係TB:0CM:0
準備書面の提出

簡易裁判所にあっては、事件の内容が比較的単純であることに加えて、本人訴訟の多いことを考慮して、口頭弁論は書面で準備することを要しないとされています(民訴276条1項)。
ただし、相手方にとって、予想外の事実や証拠を提出する場合には、あらかじめ主張・立証の内容を文書にして裁判所に提出するか、口頭弁論期日前に相手方にその内容を通知しなければなりません(民訴276条2項)。

準備書面の形式的記載事項(民訴規則81条)
「準備書面」という標記、事件番号、担当係、作成年月日、記名押印等答弁書の場合と同様です。ただし、住所の記載は不要です(民訴規則2条2項)。

答弁書に記載された事実に対する認否
否認をする場合には、その理由を記載します。

再抗弁事実
 再抗弁とは、原告が主張する請求原因に対して被告が抗弁で対抗した場合に、原告が更なる抗弁を行うのが再抗弁です。つまり、被告の提出する抗弁が成り立つ場合に生じる法律効果を否定するため、その発生を妨げたり、それを消滅させる事実を主張することといえます。
例えば、売買代金債権による相殺の抗弁に対し、当該売買契約の詐欺取消しを主張するような場合や所有権に基づく土地明渡請求訴訟に対して、被告が、所有権喪失の抗弁を行ったところ、原告は、被告の抗弁の基礎となっている事実に関して、通謀虚偽表示無効を主張するような場合等です。

重要な間接事実及び証拠

請求原因事実のうち被告が否認した事実を推認する事実がそれに当たります。
例えば、金銭の貸付の事実を被告が否認し場合には、事実が派生したと原告が主張した時期の直後に被告が貸付金額に相当する高価な商品を購入したという事実がこれに該当します。

書証の写しの提出
自己が所有している文書については、口頭弁論期日にその原本を提出して書証の申出をします。その時までに、写しを提出しなければなりません。
訴状等に書証の写しを添付して提出しておけば、証拠調べとしての書証の申出の準備行為となります。
書証には整理番号を付します。(原告の場合:「甲第○号証」、被告の場合:「乙第○号証」)。
陳述書については、作成者を明記し、押印して、書証として提出します。
 書証を提出する際には、文書の記載から明らかな場合を除き、証拠説明書も提出します(民訴規則137条)。
証拠説明書の記載事項は次のとおりです。
① 文書の場合:標目、作成者、立証趣旨
② 写真の場合:標目、撮影者、撮影の対象・日時・場所、立証趣旨

From AIO
2006/06/19 09:03|訟務関係TB:0CM:0
抗弁事実(民訴規則80条1項)

抗弁事実は、被告側に主張立証責任のある事実です。
ところで、ここで「要件事実」と呼ばれているものについて少し触れておきます。
民事及び商事の紛争事件を解決するためには、その紛争の基礎となっている事実関係から、原告が請求している「訴訟物」を特定する作業が必要になります。では、訴訟物とは如何なるものなのでしょうか。訴訟物を定義するためには、旧訴訟物理論と新訴訟物理論という2つの考え方があります。実体法上の請求権を基準にして訴訟物をとらえる考え方が旧訴訟物理論と呼ばれるもので、これに対して、実体法上の根拠が複数であったとしても、紛争実態から見て一つであるととらえられるものについては、訴訟法上は、一個の訴訟物であるという考え方が、新訴訟物理論と呼ばれるものです。
  以上のような考え方によって、特定された「訴訟物」に応じて、事実関係から実体法上の「要件」を拾い上げていきます。ただし、この実体法上の要件が直ちに「要件事実」といわれているものに当たるわけではなく、訴訟法上の「当事者間の公平性」という観点から、この実体法上の要件に篩をかけて、できあがったものが「要件事実」ということになります。
 被告は、原告の請求を阻害するために、その請求を消滅、障害、阻止する事実があるときは、その事実を主張することになります。この消滅・障害・阻止する事実を「抗弁」といい、この「抗弁」についても、前記の「要件事実」が必要になります。
では、その抗弁事実を答弁書にどのように記載するのかといえば、例えば、
「被告は原告に対し、平成18年6月18日、本件貸金について○万円を弁済した」と、記載します。
ただし、簡易裁判所に対する訴えの提起においては、「紛争の要点」を記載すればよいことになっています。したがって、そのような訴状の記載との均衡上、答弁書における抗弁事実も、その要点を記載すれば足りるものと思われます。

重要な間接事実
抗弁事実のうち、原告が争うと予想される事由ごとに、当該事実に関連する事実で重要なもの、即ち重要な間接事実および証拠を記載しなければなりません。

添付書類
重要な書証の写し(民訴規則80条1項)、訴訟委任状、郵便切手。

直送
訴訟書類の直送の制度は、当事者が裁判所を通さずに、ファクシミリ等を利用して、直接に訴訟書類等をやりとりする制度です。
答弁書も、この制度を利用して、被告(または被告代理人)が、原告(または原告代理人)に直送するのが原則です(民訴規則83条1項)。

From AIO
2006/06/18 09:36|訟務関係TB:0CM:0
答弁書の提出(その一)
被告が提出する最初の準備書面のことを答弁書といいます(民訴規則79条、80条)。
被告には、訴状副本と共に「定型答弁書用紙」が送達されますので、その各項目に記載していけば、答弁書の作成は、それほど困難なことではありません。
ただし、実務上は、答弁書を提出せず第一回口頭弁論期日に出席する被告も少なくなく、裁判所の求めに応じて口頭で答弁することになります。

答弁書の形式的記載事項
① 答弁書という標題
② 事件の表示・・事件番号、事件名(民訴規則21条1項2号)
③ 当事者の氏名及び住所(民訴規則2条1項1号)
④ 被告代理人の氏名及び住所(民訴規則2条1項1号)
⑤ 被告又はその代理人の郵便番号及び電話番号(フクシミリ番号を含む。) (民訴規則80条3項、53条4項)
⑥ 作成年月日(民訴規則2条1項4号)
⑦ 裁判所の表示(民訴規則2条1項5号)
担当係名まで記載します。
⑧ 記名押印(民訴規則2条1項柱書)
⑨ 附属書類の表示(民訴規則2条1項3号)
⑩ 送達場所(民訴規則41条1項、2項)

請求の趣旨に対する答弁(民訴規則80条1項)。
一般的には、次のように記載します。
「1,原告の請求を棄却する。
2、訴訟費用は原告の負担とする。
との裁判を求める。」

訴状に記載された事実に対する認否(民訴規則80条1項)
訴状記載の各事実について、それぞれ「認める」「知らない」「否認する」と記載していきます。
ただし、請求原因の末尾に記載されている「よって書き」については、「争う」と記載します。
請求原因1項は認める。
請求原因2項は知らない。
請求原因3項は認めない。
請求原因4項は争う。
「認める」と記載すれば、証拠調べをすることなしに、そのまま真実であるとの扱いがなされます。これを裁判上の自白といいます。
また、「知らない(不知)」と記載すると、法律上は、その事実を争ったものと推定されます(民訴法159条2項)。
ここで、原告が主張する事実に対し、被告が行うべき訴訟上意味のある対応をまとめて見ますと、次の5つになります。
①否認、積極否認、②不知、③沈黙、④自白、⑤抗弁。
否認というのは、そのような事実はなかったと主張することで、積極否認とは理由を付けて事実はなかったと主張することです。不知とは、その事実について知らないと主張することです。
沈黙とは、その事実について何も語らないことで、自白とはその事実を認めることです。
最後に、抗弁とは、原告の請求原因事実と両立して、かつ請求を排斥することができる事実のことです。つまり、抗弁とは、原告から出た請求原因に対する被告からの反論ですが、互いに矛盾する事実であってはいけません。なぜなら、矛盾する事実があれば先行する事実の否認という形になり、抗弁という形にはなりません。
例えば、売買契約に基づく代金請求権が訴訟物である場合、買ったことを認めた上で、代金は既に支払ったと主張すれば、それは原告の主張する事実に矛盾しない事実を前提とする反論ですから、抗弁となるわけです。

From AIO
2006/06/17 10:59|訟務関係TB:0CM:0
附属書類(添付書類)の表示(民訴法規則2条1項3号)

訴状に添付して提出すべき資格証明書、委任状、書証の写し、訴状副本等の書類の標目及び通数を記載します。

① 訴訟委任状・資格証明書・・・・(1通)
ア) 訴訟代理人についての訴訟委任状(民訴規則23条)
イ) 当事者が未成年者である場合の親権者を証する戸籍謄本(民訴規則15条)
ウ) 当事者が法人である場合の当該法人の代表者の資格証明書(民訴規則18条)

③ 民事訴訟規則55条1項が定める添付書類等(被告の数+1)
ア) 不動産に冠する事件・・登記簿謄本
イ) 人事訴訟事件・・戸籍謄本
ウ) 手形又は小切手に関する事件・・手形又は小切手の写し
エ) 重要な書証の写し(同条2項)・(被告の数+1)
 民亊訴訟規則は、立証を要する事由について、文書の写しで重要なものの添付を要求しています。当該事件の基本となるべき書証を添付することは、早期にその争点を明確化し、裁判所が審理の見通しを立てる際にも多いに役立ちます。
このような書証としては、貸金請求事件においては、金銭消費貸借契約書、領収書等がそれに該当します。

③訴状副本(被告の数)
訴状の送達は、原告から提出された副本によって行います(民訴規則58条1項)。
当事者が裁判所用として提出する書面を正本といい、相手方に交付または送達する書面を副本といいます。

④ その他の資料
不動産に関する訴訟の場合には、訴額算定用の資料として固定資産評価証明書を提出します。

⑤ 目録の提出(当事者の数+1)
多くの簡易裁判所においては、大量の事件を迅速に処理するため、原告に当事者目録、請求の趣旨、請求の原因、計算書及び物件目録等の写しの提出を求め、それを利用して判決書や和解調書を作成しています。

From AIO
2006/06/16 00:08|訟務関係TB:0CM:0
訴状の作成 (その二)

請求の趣旨(民訴法133条2項2号)
請求の趣旨とは、原告が裁判所に求める判決の結論となる部分のことで、慣習的には、求める判決の主文と同一の文言を使用します。
①例えば、金銭の支払を求める場合であれば、

1、 被告は原告に対して、○○万円及び内金○○万円に対する平成○年内金○○万円に対する平成○年○月○日から支払済みまで年○%の割合による金員を支払え。
2、 訴訟費用は被告の負担とする。
3、 この判決は仮に執行することができる。
との判決を求める。

というように表現します。
②訴訟費用に関する申立
訴訟費用とは、訴状に貼る収入印紙や送達に要した郵便料金、証人に支払う旅費・日当等のことです。
訴訟費用は、原則として、敗訴者の負担となっています(民訴法67条1項)。
③仮執行宣言の申立
仮執行の宣言を求める申立です。
判決は控訴期間が経過する等して確定しなければ債務名義とはなりません。仮執行宣言が付されていれば、判決の確定を待たずに債務名義となり、直ちに強制執行を行うことができます(民亊執行法22条2号)。

請求の原因
ア) 特定請求原因
審理の対象(訴訟物)を特定するために必要な事実のことです(民訴規則53条1項)。
:例えば、請求の趣旨の部分で掲げた例文にあっては、金額と契約当事者が特定されていますが、これだけでは、金銭支払請求権を完全に特定できているわけではありません。
そこで、請求原因として、契約締結年月日、契約の種類等を記載することになります。
イ) 理由付け請求原因
請求の趣旨と特定請求原因によって特定された原告の請求を理由付けるために必要な事実を記載します。
この理由付け請求原因には、もちろん特定請求原因が含まれることになります。
ところで、理由付け請求原因となるべき事実とは、原告の主張する法律効果を発生させる要件のことです。
従って金銭支払請求事件においては、弁済期の定め、利息及び遅延損害金の定め及びその利率の定めがそれに該当します。
主要事実および間接事実
一定の法律効果を発生させる要件に該当する事実を主要事実、または要件事実といいます。
訴状には、この主要事実のほかに被告が争うことが予想される事実ごとに、当該事実に関連する重要なもの(間接事実)及び証拠を記載して、被告に適切迅速な応答を求め、集中的な証拠調べができるように努力しなければなりません(民訴法182条)。

事情
直接的に主要事実の存否を推認させる事実ではないが、訴訟の提起にいたる経緯等の紛争の全体像を明らかにするために役立つものは、事情として、請求原因事実とは区別して、訴状に簡潔に記載しておくことが望まれます。
 
予想される争点
原告主張の事実に対し,被告との事前交渉によって得られた資料に基づいて,被告が争うものと思われる争点を記載しておきます。

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From AIO
2006/06/15 00:00|訟務関係TB:0CM:0
訴状の作成

定型訴状用紙の利用
簡易裁判所の窓口には、事件の類型別に作成された定型訴状用紙が備え付けてあります。
一般の市民が、専門家の手を借りずに、自分で訴えを提起する場合には、この用紙を利用することができます。
用紙の類型としては、貸金、売買代金、賃金、賃料、敷金返還、交通事故による損害賠償等が用意されています。
この用紙を利用すれば、法律的な専門知識がなくても、その各項目に記入するただけで、必要事項をすべて記入することができます。

形式的記載事項
①「訴状」という標題
② 事件名(民訴規則21条2号)
「貸金請求事件」「敷金返還請求事件」というように、事件の内容を端的に表示します
③訴状の作成年月日(民訴規則21条4号)
④当事者または代理人の記名押印(民訴規則21条本文)
⑤ 裁判所の表示(民訴規則21条5号)
⑥ 訴訟物の価額
 訴えが全部認容された場合に受ける経済的利益を金銭に評価したものことです。
訴額ともいいますが、事物管轄を定める基準となり、また訴え提起の際の手数料の算定基準となります。
⑦ 手数料
訴額が100万円までの部分については、10万円までごとに1000円、訴額が100万円を超え500万円までの部分については20万円までごとに1000円、訴額が500万円を超え1000万円までの部分については50万円までごとに2000円となります。
⑧ 予納する郵便切手(郵券)
 裁判所によって多少異なりますが、東京簡易裁判所の場合には6000円、大阪簡易裁判所の場合は4800円です。

当事者の表示
ア) 郵便番号(民訴規則53条4項)
イ) 住所又は所在地(民訴法133条2項1号、民訴規則2条1項1号)
ウ) 氏名又は名称(民訴法133条2項1号、民訴規則2条1項1号)
エ) 電話番号、FAX番号(民訴規則53条4項)、携帯電話番号
オ) 法定代理人あるいは会社代表者の氏名(民訴法31条、民法818条3項本文)
カ) 訴訟代理人の郵便番号(民訴規則53条4項)
キ) 訴訟代理人の氏名(民訴規則53条4項)
ク) 訴訟代理人の電話番号、FAX番号(民訴規則53条4項)
ケ) 送達場所(民訴規則41条2項)
当事者は、送達を受けるべき場所を書面によって届け出なければなりません(民訴法104条1項前段、民訴規則41条1項)。原告についてはできる限り訴状に記載してしなければなりません(民訴規則41条2項)。送達場所として勤務先を選んだ場合には、勤務先の郵便番号、住所、名称、電話番号を記載しておきます。その他の場所を選んだ場合には、その場所の郵便番号、住所および電話番号のほか、原告あるいは代理人との関係を記載します。
コ) 送達受取人(民訴規則41条2項)
当事者は、送達場所を届け出た場合には、送達受取人をも届け出ることができます(民訴法104条1項後段)。

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(大阪簡易裁判所モデル)
From AIO
2006/06/14 00:00|訟務関係TB:0CM:0
審理
① 準備書面の省略等
口頭弁論は、書面で準備することを要しません(民訴法276条1項)。
簡易裁判所の訴訟では、次に提出する予定の主張や証拠を文書(準備書面)にしてあらかじめ裁判所へ提出する必要はないことを定めた規定です。なお、地方裁判所では準備書面の提出がなければ、弁論期日において主張することは許されていません。
もっとも、簡易裁判所においても、相手方が準備しなければ陳述することができないと認めるべき事項については、書面または口頭で弁論期日前に、相手方に通知しなければならないことになっています(同条2項)。
つまり、簡単な展開の事件であれば、両当事者ともにすべて口頭で行うことができますが、多少なりとも込み入ったものである場合には、準備書面を用いることが要請されているわけです。
② 続行期日における陳述の擬制
地方裁判所においては、第一回口頭弁論期日に限って、欠席した当事者又は出頭したが本案の弁論を行わない当事者について、当該当事者が予め提出していた準備書面や答弁書等を陳述したものとみなすことになっています。
一方、簡易裁判所にあっては、第一回口頭弁論期日に限らず、続行期日においても欠席した当事者等の準備書面等の陳述を擬制することができます( 民訴法277条)。
つまり、本条は、地方裁判所とは異なり、簡易裁判所の場合は、答弁書、準備書面、証拠申出書等を提出しておけば、出頭しなくても、それらの文書に記載しておいた事項は全て採用してもらえるという、特則です。
③ 司法委員の立会い
簡易裁判所においては、裁判所が必要であると認めるときは、当事者に和解をすすめる場合には、司法委員に補助させ、あるいはこれらの者を審理に立ち合わせて、裁判官の求めに応じて事件についての意見を述べさせることができます(同法279条1項)。
なお、司法委員の人数は、各事件について一人以上としています(同条2項)。
司法委員は、事件を担当する裁判所が、年度ごとに地方裁判所が、良識ある国民等の中から予め選任しておいた者の中から、事件後ごとに司法委員を指定します(同条3項)。
  この規定は、和解や裁判を市民の感覚に近づけるため、簡易裁判所の手続では民間人が立ち会うことができるものとしたものです。司法委員は事件について意見を述べることはできますが、裁判所は、この意見に拘束されることはありません。
  司法委員は、いわゆる市民紛争型事件にあっては、審理に最初から立会い、証拠調べ等の後では和解室で和解の補助を行います。そして、和解条項がまとまると、裁判官と書記官が加わり和解の手続を行います。
  まて、争いのある事件に関して、市民的な常識の見地から、または専門的な立場から尋問に参加したり、当事者のいない場所で裁判官に心証を述べたりします。
④ 証拠調べの方式
簡易裁判所においては、証人申請書の提出がなくても人証を申請することができます(民訴法276条)。
また、裁判所は、相当と認めるときには、証人、当事者または鑑定人を法廷で尋問する代わりに、書面の提出を命じることができます(同法278条)。
裁判所は、周囲の事情を考慮し、書面によっても間違いない証言や鑑定が得られると思う場合には、文書の提出を求めることができる者とした規定です。本条は、177条に関連して、尋問の場合にも書面の制度を認めたものです。

訴訟の終了
① 判決書の簡易記載
簡易裁判所においては、判決書に「事実及び理由」を記載する際に、請求の趣旨及び原因の要旨、その原因の有無並びに請求を排斥する理由である抗弁の要旨を記載すれば足りることになっています(民訴法280条)。
判決書にはもともと、当事者が法廷で陳述した事実を整理して、事件を事実の点から見た内容を漏れなく記載し、さらに裁判所が判決の結論を導き出した経緯の説明(理由)を記載しなければならないことになっています(同法253条)。
ところが、簡易裁判所の判決では、それを簡素化して、まず原告が求めた判決(請求の趣旨)およびその根拠となる事実(原因)の要点のみを記載し、その後に、その原因の有無および原告の請求を排斥する理由となった被告の抗弁の要点だけを記載すればよいこととしたのです。
実務上は、当事者の表示、請求の趣旨及び原因については、訴状の写しを別紙として利用する場合が多くみられます。
② 司法委員による和解
司法委員が補助する和解により訴訟が終了するケースが少なくありません。
③ 和解に代わる決定
金銭請求において、被告が口頭弁論において原告の主張した事実を争わず、その他何らの防御の方法を提出しない場合には、裁判所は被告の資力その他の事情を考慮して、相当であると認めるときは、原告の意見を聴いて5年を超えない範囲内において、支払時期を定めたり、分割払いの定めをすることができます。
また、裁判所は、これと併せて、その定めに従って支払をしたときは、訴え提起後の遅延損害金の支払義務を免除する旨の決定をすることができます(民訴法275条の2)。
なお、分割払いの定めをするときは、被告が支払いを怠った場合の期限の利益の喪失についての定めをしなければなりません(同条2項)。
この和解に代わる決定に対しては、当事者は決定の告知を受けた日から2週間以内に異議の申立をすることができます。異議の申立がなかったときは、その決定は裁判上の和解と同一の効力を有します(同条3項、5項)。
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(東京簡易裁判所モデル)

From AIO
2006/06/13 00:03|訟務関係TB:0CM:0
簡易裁判所の手続も判決も、実務的には、地方裁判所とあまり変わりはありません。
しかし、本来は、簡易裁判所の少額の訴訟を、専門家の手を煩わせずに、法律を知らない一般市民が自ら法廷に立って、訴訟が遂行できるような工夫が随所になされています。
① 手続の特色
簡易裁判所においては、簡易な手続によって、迅速に紛争を解決するものとしています(民訴法270条)。
② 口頭による訴えの提起
訴えを起こすに際して、訴状の作成は必要なく、口頭で裁判所書記官に、訴訟起こしたい理由等を自由に申し述べれば、書記官は、それまとめて調書を作成してくれます。 その調書が訴状の代わりとなります(同法271条)。
ただし、実際には、窓口で裁判所書記官が受付相談を行っています。裁判所書記官は、一般の人が訴えを提起する場合には、当事者に訴状の書式を渡した上で、その記載方法を教えており、これによって記載された文書を訴状として受理する例が多く見られます。
訴状の書式は、「当事者の表示」「請求の趣旨」「紛争の要点」(または請求の趣旨およびその原因)等を記載する欄があり、それに順次必要な事項を書き込んでいけば完成するようになっています。
また、紛争の類型に応じた書式が準備されている簡易裁判所もあります。
③ 訴えの提起において明らかにすべきと事項
訴えの提起においては、請求の原因に代えて「紛争の要点」を明らかにすれば足りることになっています(同法272条)。
地方裁判所の訴訟手続においては、訴えを起こす際には、訴状に「請求の原因」を記載しなければならないことになっています(同法133条2項)。
請求原因とは、訴えを起こす根拠となる事実のことですが、この記載がないと訴状は不適切なものとして却下されることになります(同法137条)。
簡易裁判所では、法律についての知識の乏しい一般人が本人で訴訟をすることが多く、そのような者に「請求原因」を明らかにしろというのは酷に過ぎるため、訴えを起こす者は、争いのあらましを明らかにするだけでよいとしたのです。
④ 任意の出頭による訴えの提起等
当事者双方が、任意に裁判所に出頭し、訴訟について口頭弁論をすることが認められています。この場合、訴えは法廷で原告が、口頭の陳述をすることによって提起されたことになります(同法273条)。
しかし、この規定は、実際上では無理なものであり、あまり行われているとはいえません。
⑤ 期日前の手続
1)答弁書
簡易裁判所においては、被告も本人訴訟となることが多いため、裁判所書記官は、被告に対して訴状副本、呼出状を送る際に、定型の答弁書の用紙を同封しています。

2)移送
簡易裁判所においては、簡易な手続で迅速に紛争を解決するために、複雑困難な事件については裁量により、または必要的に地方裁判所に移送することが定められています。
裁量移送については、民事訴訟法18条により、訴訟が簡易裁判所の管轄に属する場合においても、相当と認められるときは、申立によりまたは職権で、訴訟の全部または一部を、その所在地を管轄する地方裁判所へ移送することができます。
また、必要的移送については、地方裁判所へ移送する旨の当事者の申立および相手方の同意があるとき(同法19条1項)、不動産に関する訴訟につき被告の申立があるとき(同条2項)、被告が反訴で地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、相手方の申立があるとき(同法274条)は、簡易裁判所は、訴訟を地方裁判所に移送しなければなりません。
民事訴訟法19条1項の移送規定の趣旨は、第一審裁判所以外の地方裁判所または簡易裁判所での審理を当事者双方が希望するときは、必ずその裁判所に移送しなければならないとするものです。
また、同条2項の移送規定は、不動産に関する訴訟は、地裁、簡裁のいずれにも提起できるとした裁判所法24条の規定に対応したものです。
つまり、原告は提訴の際に、地裁・簡裁を自由に選択できるため、それとのバランス上、被告にも、その選択権を認めたものです。
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(東京簡易裁判所モデル)

From AIO
2006/06/12 00:15|不動産(権利登記)TB:0CM:0
保全異議についての審理

保全命令は、本来、債権者の権利を保全するための制度であり、かつ、事件の審理は迅速に秘密裡に行われるという特性を有しているために、その審理においては口頭弁論を開かず、債権者の言い分を聴いただけで裁判を行うことが許されています(民保3条)。
これに対して、保全異議申立事件においては、債権者、債務者は平等な立場に立つので、審理も両者を対等な地位において行われます。
保全異議の申立については、裁判所は口頭弁論を開くか、または当事者双方が立ち会うことのできる審尋の期日を開いて審理したうえでなければ決定を下すことはできないことになっています(民保29条)。

債権者から債務者への資料の開示

保全命令は、債権者の提出した資料に基づいて発せられるものですから、債務者はどのような資料に基づき保全命令が発せられたかは、わからないのが普通です。
そこで、保全異議申立事件の審理においては、債務者側に、債権者側はどのような資料を提出したかを知らせることが、重要になれます。
そのため、債権者は、保全異議申立があったときは、保全命令の申立手続において、提出した主張書面および書証の写しを債務者に直接交付しなければならないことになっています(民保規則26条1項)。

審理の充足

保全異議事件の審理は、口頭弁論を開くか、または両当事者の出頭する審尋期日を開いた上でなければ裁判をすることはできないことになっています。
しかし、現実には、審理期日の全てにわたって必ず両当事者が出頭するとは限りません。
その場合、当事者の一方だけが出頭した期日に、裁判所が期日を終結してしまうと、相手方当事者の主張を封じてしまうことになります。
そこで、保全異議申立事件においては、当事者双方が、立ち会うことができる期日に審理を終結する場合を除いて、裁判所は相当な猶予期間をおいて、審理を終結する日を定め、これを当事者に知らせておかなければならないものとされています(民保31条)。
これは、両当事者に対して、訴訟資料を提出できる期間を明示し、主張を尽くさないうちに審理が終結してしまう危険を防止するための処置です。
なお、保全異議申立事件の審理は慎重に行うことが必要なため、この事件についての裁判は、判事補が単独ですることはできないとされています(民保36条)。

保全異議についての裁判
ア)認可、変更、取消の決定
保全異議申立事件についての審理が終結すると、裁判所は先に発した前命令を正当と判断した場合には、これを認可する決定を、または問題があるものと判断したときは、取消し、あるいは変更する決定をします(民保32条1項)。
イ) 申立の却下
保全命令の効力が失効した後に申立が行われた場合には、不適法として保全異議の申立は却下されます。
保全命令を認可又は変更する場合には、保全執行の実施又は続行の条件として、債権者に対して、一定の期間内に、担保を立てること又は担保額の増加を命じることができます(民保32条2項)。
なお、保全命令を取消す場合には、債務者が担保を立てることを条件とすることができます(同条3項)。


From AIO
2006/06/11 00:00|訟務関係TB:0CM:0
仮処分の方法
仮処分の方法は、多種多様です。それは事件ごとに異なります。
例えば、裁判所は、債務者に対して一定の行為を命じたり、若しくは禁止したり、又は給付を命じたり、保管人に目的物を保管させる等、その申立ての目的を達せさせるために必要な処分を命じます(民保24条)

仮処分解放金
裁判所は、仮処分によって保全する権利が、金銭の支払を受けることによって、その目的を達する性質のものであるときは、債権者の意見を聴いて、仮処分の執行の停止を得るため、又は既にした仮処分の執行を取り消し得るために、債務者が供託する金銭の額を仮処分命令において定めることができます(民保25条1項)。
この場合には、債務者はその金額を供託することにより、当該仮処分から解放されます。
そのため、この金銭のことを「仮処分解放金」といいます。

保全異議
保全命令に対しては、債務者は、その命令を発した裁判所に保全異議を申し立てることができます(民保26条)。
裁判所は、この申立てを審理し、先に発した保全命令が不適法であると認めたときは、これを取り消し又は変更する決定をします。

保全執行の停止
一定の要件を具備して保全執行が開始すると、本来は執行機関は、そのまま執行を進行させるといのが建前です。しかし、保全異議の申立てがなされ、その理由とされた事情が、も真実であって、執行をそのまま続けた場合には、将来取り返しのつかないことが起ることが予想されます。
そこで、保全命令の取消原因となるべき明らかな事情があり、また、保全執行により償うことのできない損害を生じるおそれがあることを、債務者が、裁判官に疎明したときは、裁判所は、保全異議の申立てについて裁判するまでの間、担保を立てさせ、又は担保を立てることを条件として、保全執行の停止、又は既に行った保全処分の取消を命じることができます(民保27条1項)。

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2006/06/10 00:00|訟務関係TB:0CM:0
仮差押解放金

仮差押命令を発する場合には、債務者が、その執行の停止又は取消を求めるために供託すべき金銭の額を定めなければなりません(民保22条1項)。
仮差押は、金銭債権を保全するための制度であるため、金銭が供託されれば、強いて仮差押をする必要はありません。
この金銭の供託は、仮差押命令を発した裁判所または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所にしなければなりません(民保22条2項)。

仮処分命令

① 係争物に関する仮処分
係争部に関する仮処分とは、当事者間で争いのある物についての仮処分のことです。
例えば、特定物に関する給付請求権が争われているような場合には、債務者が目的物を毀損したり、第三者へ譲渡してしまうと、後に債権者が勝訴判決を得ても執行ができなくなってしまいます。
そこで、このような場合には、債権者は、所有権等が第三者に処分され、または占有が第三者に移転されることを禁止して、現状を維持すること目的とした仮処分命令を求めることになります。
係争物に関する仮処分命令は、その現状が変更されることにより、債権者が権利を実行することができなくなるおそれがあるとき、又は権利を実行するのに著しい困難を生じるおそれがあるときに発せられます(民保23条1項)。

② 仮の地位を定める仮処分
仮の地位を定める仮処分とは、権利又は法律関係に関して当事者間に争いがある場合に、それについての仮の地位を定める仮処分のことです。
仮の地位を定める仮処分命令は、権利関係が不確定であるため、債権者に生じる著しい損害、または急迫の危険を避けるために発せられるものです(民保23条2項)。
この点においては、将来の強制執行を確保するために行う他の仮処分とは性質を異にしています。
したがって、この仮処分が発せられると、実質的には債権者勝訴の判決が、下されたのと同じ結果がもたらされます。
そのため、債務者の利益を害することになるので、原則として、口頭弁論が開かれ、もしくは債務者が立ち会うことのできる審尋の期日において審理した上でなければ、この仮処分命令を発することはできないことになっています(民保23条4項)。

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2006/06/09 00:00|訟務関係TB:0CM:0
保全命令の担保
保全命令の担保は、違法な保全命令の執行により、債務者が蒙るおそれのある損害を担保するために、裁判所が、予め提供を求めるもので、債務者は債権者に対する損害賠償請求権に基づいて、他の債権者に優先してこの担保から弁済を受ける権利があります(民事訴訟法77条)。つまり、本案訴訟においての審理の結果、権利が存在しないということが判明したような場合でも、既に保全執行は実施されていることがないとも限りません。
そこで、裁判所は、債務者について生じるかも知れない損害を保障するため、担保を立てさせて保全命令を出し、あるいは一定の期間内に担保を立てることを保全執行実施の条件として保全命令を出すことができます(民保14条1項)。
担保の提供は、原則として保全命令を発した裁判所、または保全執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所地方裁判所の管轄区域内の供託所においてしなければなりません(民保4条1項)。
しかし、速やかに当該供託所に供託することが困難な事情があるときは、裁判所の許可を得て、債権者の住所地又は事務所の所在地その他裁判所が相当と認める地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に供託することができます(民保14条2項)。

担保額の算定
保全命令の執行により、債務者において発生する可能性のある損害の程度及び範囲を予測して、妥当とおもわれる担保額が決定されます。
勿論、個別の事案ごとに、保全命令の種類、目的物の種類による被害可能性、債務者の経済状態等を考慮して、併せて疎明の程度等を斟酌して、担保額が決定されますが、保全命令の類型により、標準的な疎明が行われたことを前提として、一応の基準は存在します。
例えば、不動産の仮差押の担保は、目的物の価格が基準とされます。

保全命令の発令
保全命令の申立てがあると、それを審査した上で、裁判長は急迫な事情があるときに限って、その命令を発します(民保15条)。
「仮差押決定」又は「仮処分決定」の表題で、債権者から提出された当事者目録、請求債権目録及び物件目録又は仮差押債権目録を利用して作成されます。
決定の主文は、原則として要旨だけです(民保16条但書)。
具体的には、「債権者の申立てを相当と認め」と記載されます。
なお、決定書には、次の事項を記載します(民保規則9条)。
① 事件の表示
② 当事者の氏名又は名称および代理人の氏名
③ 保全命令を発する場合には、当事者の住所
④ 担保額および担保提供の方法
⑤ 主文
⑥ 理由
⑦ 決定の年月日
⑧ 裁判所の表示
以上のうち、⑥の理由については、主要な争点およびこれに対する裁判所の判断を示さなければなりません。
ただし、口頭弁論を開いた上で、保全命令を出すときは、保全命令の申立書、その他当事者の主張した書面を引用することができます(民保規則9条3項、4項)。
また、口頭弁論を経ずして決定する場合には、理由の要旨だけを記載すればよいことになっています(民保16条但書)。
なお、保全命令に関する処置は、簡易・迅速になされることが、その要点となっています。
そのため、口頭弁論期日または審尋の期日に即座に保全命令を出すようなときは、決定書の記載事項中、上記④から⑥に該当する事項については、口頭で言渡し、かつ、これを調書に記載させるという方法で保全命令(調書決定)を出すこともできます(民保規則10条)。

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2006/06/08 00:20|訟務関係TB:0CM:0
仮差押命令申立書に添付すべき書面(民保規則20条)
不動産に対する仮差押命令の場合(同条1号)
① 登記がされた不動産である場合においては、登記事項証明書(登記簿謄本)(申請日前1か月以内のもの),登記記録の表題部に債務者以外の者が所有者として記録されている場合には、他に債務者の所有に属することを証する書面の添付が必要です。固定資産税納付証明書、建築確認通知書、建築請負人が作成した証明書等がこれに当たります。ようか
② 登記されていない不動産を目的とする場合には、債務者の所有に属することを証する書面の外に、土地の場合であれば、地積測量図及び土地所在図、建物の場合であれば、建物図面及び各階平面図を添付します。
③ 不動産の価格を証明する書面(固定資産評価証明書)
④ 相続人を債務者とする場合には、債務者以外に相続人がいないことを証明する戸籍謄本
⑤ 資格証明書(登記事項証明書等)は、申立前3か月以内のものを添付しなければなりません。


疎明
債権者は、被保全権利及び保全の必要性を疎明しなければなりません(民保13条2項)。
ここでいう疎明とは、事実が一応は確かなものであるらしいという推測が得られる状態になるように証拠を提出する努力のことをいいます。
申立書にあっては、立証事由ごとに疎明資料を記載しなければなりません(民保13条2項)。
疎明の方法に関しては、民事訴訟法188条が準用されますので、即時に取り調べができる証拠によってしなければなりません。
通常の疎明資料としては、契約書、領収書、催告の内容証明郵便、債務者からの回答書等その他の具体的事実を報告書又は陳述書等の書証が提出されます。
書証の写しは、甲号証として番号を振り、申立書に添付して提出します。
原本は、裁判官が面接する際に呈示して閲覧に供します。

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別紙省略

From AIO
2006/06/07 00:14|訟務関係TB:0CM:0
保全命令申立ての方式
ア)申立書
前述したように、保全処分は、申立てによって裁判所が行います(民保21条)。
この申立ては書面によってしなければなりません(民保規則1条1項)。
したがって、簡易裁判所においても、民事訴訟法271条の適用はなく、口頭によって行うことはできません。

イ)添付書類

①資格証明書(民訴規則15)
法定代理人については戸籍謄本、法人の代表者の登記事項証明書

②代理委任状(民訴規則23)

③書証の写しで重要なもの(民訴規則55条2項)。

ウ)申立手数料
請求の価額にかかわらず、手数料は2000円です(民訴費用法31条別表第一の11の2)。

保全命令申立書の必要的記載事項

①形式的記載事項
当事者(債権者・債務者)及び代理人の氏名又は名称及び住所または事務所記載します(民保規則13条1項1号)。
保全執行として登記又は登録をする場合に、住所や氏名等が登記記録又は登録ファイルの記録と異なっている場合には、登記記録又は登録ファイルの住所又は氏名を併記し、そのつながりを証する住民票の写し等を添付します。
債権に対する仮差押命令の場合には、第三債務者の氏名及び住所等を当事者欄に記載します(民保規則18条1項)。
預託株券等に対する仮差押命令の場合には、保管振替機関又は参加者の名称及び住所等を記載します(同条2項)。
実務上は、この当事者等の記載は、裁判所の決定書用に提出する「当事者目録」に記載を別紙として引用します。
その他の事項として、民亊保全規則8条による民事訴訟規則の準用により、債権者又は代理人の郵便番号、電話番号、ファクシミリの番号、事件の表示、附属(添付)書類の表示、申立年月日、裁判所の表示及び申立人又は代理人の記名・押印が必要です。

②実質的記載事項
保全命令の申立てには、申立ての趣旨並びに保全すべき権利又は権利関係及び保全の必要性を明らかにしてしなければなりません(民保13条1項)。
そこで、申立書には、「申立ての趣旨及び理由」を記載しなければなりません。

仮差押命令申立書の記載
① 申立ての趣旨
請求債権(被担保債権)と仮に差し押さえる物を特定した上で、それを仮に差し押さえると記載します。例えば、債権仮差押の申立書には、
「 債権者の債務者に対する上記請求債権の執行を保全するため、債務者の第三債務者に対する別紙仮差押債権目録記載の債権は、仮に差し押さえる。
 第三債務者は、債務者に対し、仮差押えにかかる債務の支払いをしてはならない。
との裁判を求める。」と、記載します。
② 被保全権利(請求債権)を他の債権と識別できる程度に特定して記載しなければなりません。例えば、発生の日時、法的原因事実をもって種類、内容及び金額を特定します。
被保全権利の記載は、実務上、裁判所の決定書用に提出する扱いとなっている「請求債権目録」の記載を別紙として引用します。
③ 仮差押命令は、動産仮差押の場合を除いて、特定な物について発することになっています(民保21条)。
したがって、申立ての趣旨として、仮に差し押さえる物を特定して記載しなければなりません。例えば債権に対する仮差押命令である場合には、債権の種類、発生原因事実、給付の内容及び額、弁済期等によって債権を特定します(民保規則19条2項1号)。
この仮差押物の記載は、実務上、裁判所の決定書用に提出する扱いになっている「仮差押債権目録」の記載を別紙として引用します。

申立ての理由
申立ての理由については、具体的に記載し、かつ、立証を要する事由ごとに証拠を記載しなければなりません(民保規則13条2項)。

① 被保全権利
被保全権利の要件事実、これを基礎付ける重要な間接事実、容易に予見される債務者の抗弁に対する再抗弁等を用いて、被保全権利を具体的に記載します。

② 保全の必要性
保全の必要性が認められるのは、債務者の財産をこのまま放置しておけば、将来の強制執行をすることができなくなってしまうおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときです(民保20条1項)。
具体的には、債務者の資産及び負債の状況、職業、営業状況、債権者の請求の態様とこれに対する債務者の応答その他から債務者が、金銭債権の引当となるべき財産を隠匿、廉売、毀損、放棄等をして滅失又はその価値を減じさせ、そのままでは、債権者が強制執行による債権の満足が得られないことが客観的に予想されるものであることを具体的に主張し、そしてその疎明をしなければなりません。

From AIO
2006/06/06 00:25|訟務関係TB:0CM:0

判決が言渡されて、それが確定してから強制執行を行うのでは、その間に債務者は財産を隠匿したりして、執行ができなくなるおそれがあります。
でそこ、判決が言渡される前に、将来下されるであろう判決による強制執行を予め確保しておくために、仮差押えと仮処分という執行保全の手続が認められています。
仮差押えとは、金銭債権の請求について、債権者のために債務者の財産を予め差し押さえることをいいます。それによって、債権者が将来行う強制執行を保全しようとするものです(民事保全法20条)。
また、仮処分には、係争物に関する仮処分(同法23条1項)と仮の地位を定める仮処分(同条2項)とがあります。
係争物に関する仮処分とは、例えばある特定物の引渡しを求める債権について、将来の強制執行の時までに、その目的物が第三者に譲渡されることを禁止するというような処分であり、仮の地位を定める仮処分とは、解雇の無効を争う者が、判決が出るまで、一応社員の地位を認めてもらうというような処分のことです。

民事保全の特質
民事保全は、暫定性、緊急性、従属性および密行性の特質を有しているといわれています。すなわち、暫定性とは、処分は暫定的なものであるという意味で、緊急性とは、迅速な審理・裁判が求められるという意味です。また、従属性とは、本案の手続に従属するということで、密行性とは、いうまでもなく、秘密を保持する必要があるということです。

民事保全手続を管轄する機関
民事保全命令は、本案の管轄裁判所、又は仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が申立てにより行います(同法2条1項)。
民事保全の執行は、事件の性質により裁判所又は執行官が行います(同条2項)。
裁判所が行う保全執行に関しては、その命令を出した裁判所が、執行官が行うべき保全執行については、その執行官の属する地方裁判所が保全執行裁判所となります。
民事保全法の規定する裁判所の管轄は、専属管轄とされていますので、応訴管轄及び合意管轄の適用はありません(同法6条)。管轄のない裁判所へ保全命令の申立てがされは場合には、管轄違いとして管轄裁判所へ移送されます(民保7条、民訴16条)。

管轄が簡易裁判所にある場合
民事保全法12条1項は、「保全命令事件は、本案の管轄裁判所または仮に差し押さえるべき物若しくは係争物の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する」と定めています。
したがって、簡易裁判所が管轄を有するのは、本案の管轄裁判所である場合だけです。

保全手続に関する裁判は決定手続
保全手続に関する全ての裁判は、口頭弁論を経ないですることができます(同法3条)。
また、口頭弁論を開いて審理する場合でも、全て決定で裁判をするものとして、事件処理の迅速化をはかっています。

担保の提供
保全命令は、本案の判決が出る前に債権者の権利を実現させるものであるため、本法は債務者の利益を考慮して、債権者が担保を立てることを保全命令執行の条件とすることができるものとしています(同法14条)。
担保は、担保を立てるべきことを命じた裁判所又は保全執行裁判所(同法2条)の所在地を管轄する地方裁判所の管轄区域内の供託所に金銭又は裁判所が相当と認める有価証券を供託する方法、その他最高裁判所規則の定める方法で行います。ただし、当事者が特別の契約をしたときは、その契約によります(同法4条)。
ここでいう最高裁判所規則で定める方法とは、担保を立てることを命じられた者が、裁判所の許可を得て、銀行、保険会社、農林中央金庫、商工組合中央金庫、信用金庫又は労働金庫との間において規則の定める一定の要件を満たす支払保証委託契約を締結する方法(実務上は「ボンド」という。)のことをいいます(民事保全規則2条,民事訴訟法76条)。

事件の記録
保全命令に関する手続又は保全執行に関し裁判所が行う手続について、利害関係を有する者は、裁判所書記官に対し、事件の記録を閲覧もしくはその謄写、その正本、謄本もしくは抄本の交付または事件に関する証明書の交付を請求することができます(民保法51条)。

From AIO
2006/06/05 07:13|訟務関係TB:0CM:0
約束手形の必要的記載事項

1、手形文句・支払約束文言
 約束手形であることを示す文言と支払いを約束する文言のことですが、統一手形用紙には、両方とも印刷されているので振出人が書く必要はありません。

2. 金額
 金額は「一定金額」を表示しなければなりません。つまり、「10万円以下」というように、金額が一定していないものは無効となります。アラビア数字で金額を記載する場合は、チェックライターを用います。また、手書きで金額を記載する場合には、「壱、弐、参・・・」というように多画の漢数字を用いて書きます。
アラビア数字で手書きした場合には、金額欄記載方法相違の理由をつけられて、不渡りにされてしまいます。
なお、金額が訂正されているものは無効となります。金額欄外に金額が複記されている場合には、その中の最小金額が手形金額とされます。ただし、実務上では、所定の金額欄に記載した金額によって取り扱われることになっています。

3. 支払期日
 手形金額が支払われるべき日として手形上に記載された日のことを、支払期日(満期又は満期日)といいます。
 支払期日の定め方は、(1)確定日払い、(2)一覧払い、(3)一覧後定期払い、(4)日付後定期払い、がありますが、大部分の手形は確定日払となっています。
統一手形用紙も確定日払いの方式を取っています。

4. 受取人
 手形金額の支払を受ける者のことを受取人といいます。統一手形用紙には、金額欄の上部に「・・・・・殿」と印刷してありますが、そこが受取人の名称を記載するところになります。なお、住所の記載は不要です。

5. 振出日、振出地
 手形上に記載された日付のことを振出日といいます。振出日は実際に手形が振り出された日を記入します。
 振出地は最小独立行政区画まで書けばよいことになっています。ただし、統一手形用紙では、振出人の住所は記載しますか゜、振出地は省略されています。振出地も振出人の住所も記載のない手形は無効です。

6. 振出人の署名
 手形には振出人の署名が必要です。署名のない手形は無効となります。個人の場合は、署名・押印するか、又は記名・押印します。手形法上では、署名をすれば捺印はなくても有効とされていますが、実務上では、銀行の届印が押印してなければ、銀行の支払は行われません。法人の場合は、商号、代表者の肩書き、代表者の氏名を記載しなければなりません。そして、銀行に届け出ておいた印鑑を押印します。

7. 支払地、支払場所
統一手形用紙の場合は、支払地、支払場所が印刷されていますので、改めて記入する必要はありません。

8. 収入印紙
 手形には収入印紙を貼らなければなりません。貼る収入印紙の額は手形金額によって定められています。収入印紙が貼ってなくても手形の効力そのものには影響はありません。ただし、印紙税法上の脱税行為となります。

From AIO
2006/06/04 00:42|訟務関係TB:0CM:0
(12)異議後の手続
適法な異議の申立てがあると、訴訟は口頭弁論が終結する前の状態にもどります。
そして、その後は通常の民事訴訟の手続によって、審理及び裁判が行われます。
ただし、手形訴訟で下された判決の効力が失われるわけではないので、手形判決による仮執行を停止するためには、執行停止を命じる裁判を求めなければなりません。

(13)異議後の判決
適法な異議の申立てがあり、手形訴訟の第一審の口頭弁論が終了したときの状態に戻った後、通常の民事訴訟の手続により審理を始め、判決をしようとしたとき、もとの手形訴訟の判決と符号する場合には、裁判所は、手形訴訟の判決を認可する判決をしなければなりません。
ただし、手形訴訟の判決が法律に違反する手続、例えば判決に加わってなない裁判官が加わる等の手続の過程で違法な点がある場合には、この限りではありません。
以上の場合を除いて、異議が申し立てられた判決とは異なった判断による新判決を下す場合には、既に下された手形訴訟の判決を取り消さなければなりません。

(14)異議後の判決における訴訟費用
異議を却下し、又は手形訴訟においてした訴訟費用の負担の裁判を認可するときは、裁判所は異議の申立てがあった後の訴訟費用負担についての裁判をしなければなりません。
手形訴訟の判決をする際に、訴訟費用の負担についての決定がなされていても、この決定は適法な異議がなされると効力を失います。
したがって、裁判所は異議について裁判する際、あらためて訴訟費用の負担についての裁判をしなければいけません。

(15)事件の差し戻し
控訴裁判所は、異議に不備があるためこれを却下した異議審の判決を取り消すときは、第一審裁判所に差し戻さなければなりません。
ただし、当時者間で事実関係に関して争いがない等の理由で、事件についてさらに弁論をさせる必要がないときは、控訴裁判所は、第一審の判決を取り消した上で、自ら判決を行うことができます。

(16)訴え提起前の和解の手続から手形訴訟への移行
起訴前の和解が成立しなかったときは、裁判所は当事者双方の申立てがあると、裁判所はただちに訴訟の弁論を命じます。
この場合には、和解の申立てをしたときに訴えの提起があったものとして取り扱われます。
手形訴訟による審理・裁判を求める申立ては、起訴前和解の不調により、当事者双方が和解の手続を訴訟に移行するように申立てる際にしなければなりません。

(17)督促手続から手形訴訟への移行
民事訴訟法395条又は397条3項の規定により、支払督促に対して適法な異議があった場合には、支払督促の申立ての日に訴えが提起された者として扱われますが、この訴えについて手形訴訟による審理・裁判を求めたいとするときは、支払督促の申立てのときに予め、この申立てをしておかなければなりません。
支払督促に仮執行宣言がつけられたときは、手形訴訟による審理・裁判を求めるという申出はしなかったものとして取り扱われます。
仮執行宣言付支払督促は、異議が出ても失効しませんから、手形訴訟で原告が勝訴したときの状況と同じで、手形訴訟をわざわざする必要はありません。
そこで、この場合には、通常の訴訟手続によって審理・裁判を進行することとしたわけです。

(18)小切手訴訟
小切手による金銭の支払請求およびこれに付帯する損害賠償の請求を目的とする訴えについては、小切手訴訟による審理・裁判を求めることができます。
小切手訴訟の審理・裁判は、手形訴訟についての規定がすべて適用されます。

From AIO
2006/06/03 07:59|訟務関係TB:0CM:0

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