我孫子総合事務所・相続・遺言・債務問題

相続手続き・遺言書作成代行から債務問題の解決まで

プロフィール

我孫子総合事務所(AIO)

Author:我孫子総合事務所(AIO)
災害で犠牲になられた皆様に衷心より哀悼の意を表し、そのご冥福をお祈り申し上げます。

また、被災された皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。

そして、一日も早い復興を切にお祈り申し上げます。

What is a Nintei-Shiho-Shoshi Lawyer? 

Nintei-Shiho-Shoshi Lawyers are permitted to represent clients in various summary court proceedings such as civil trial, compromise and conciliation and so on. The summary courts have the original jurisdiction over civil cases ,involving claims for amounts not exceeding 1,400,000 yen.
There are 438 summary courts in Japan.


_______________________________________________________________________



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相続税の改正

基礎控除の縮小

2015年以後の相続税の基礎控除の算出方法

2014年12月まで 5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)=基礎控除額

2015年1月以降 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)=基礎控除額




グレーゾーン金利とは

利息制限法という法律があります。
これは、お金を貸した場合の利息について定めた法律です。
この法律によれは、最高年20%を超える利息は、「超えた部分について無効」としています。
ところが、実際には消費者金融の貸付や信販会社のキャッシングの多くは、年20%以上29.2%以下の利率をとっています。
これは、これらの貸金業者については、「出資法」という法律があり、年29.2%を超える利率による貸付は罰せられるからです。
この「利息制限法」による金利と、「出資法」による金利との差の部分が、「グレーゾーン金利」と呼ばれるものです。
つまり、黒でも白でもない微妙な部分というわけです。
ところが、最近の裁判では、この「グレーゾーン金利」の部分は無効であるという判決が多く出されています。
これによって、貸金業者からお金を借りた人が、支払ってきた金利のうち、「利息制限法」を超える利息は無効とされることとなりました。
つまり、「グレーゾーン金利」は、はっきりと「ブラックゾーン金利」となったわけです。
したがって、既に支払った無効な部分は、元金の支払に充てられるべきだとされたのです。
そのため、過去の取引を「利息制限法」の利率で計算しなおす必要が生じました。
この計算のことを「引き直し計算」といいます。
この「引き直し計算」をすると、多くの場合は元金が減り、場合によっては元金すら払い過ぎていることがあります。
この払い過ぎたお金のことを、「過払い金」と呼んでいます。


不動産登記規則の一部が改正されます。

今般、不動産登記の申請情報およびその添付情報等の保存期間を延長するための整備を行うとともに、商業・法人登記事務の集中化の実施にともなう整備のために規則の改正が行われます。

概要は次のとおりです。
① 不動産登記規則第28条に定める情報の保存期間について、不動産登記の申請情報及びその添付情報等の一部の情報の保存期間を30年に延長する。
② 規則第36条の資格証明情報の省略等の取扱いにつき、商業・法人事務の集中化の実施後において、集中化により商業・法人事務を取り扱わないこととされる登記所が不動産登記の申請を受けた場合であっても、従前と同じ扱いをすることができるようにする。
③ 平成20年7月下旬、公布・施行の予定。



不動産登記令の一部改正(半ライン方式)
添付情報別送方式・特例方式

オンライン申請を可能にする新不動産登記法が施行されてから二年が過ぎました。
しかし、その活用はきわめて低調です。
その原因は、オンライン申請に必要となる公的個人認証(住民基本台帳カード)が全くといっていいほど普及していないことと、登記の添付情報とされている公的機関の証明(戸籍謄本、各種許可書、裁判書等)の電子化が進んでいないことにあります。
このような状況が改善されなければ、不動産登記のオンライン申請件数の増加期待することは困難です。
そこで、このような状況が一定程度解消されるまでの間、オンライン申請の際の添付情報の全部又は一部を書面で送付すること(別送)が許容されることとなりました。

内容
① オンライン申請をする場合に、添付情報が書面に記載されているときは、当分の間、その書面を登記所に提出する方法により添付情報を提供することができるものとします。
  添付情報が書面に記載されている場合としては、例えば、委任状(実印を押印し、印鑑証明書を添付する)を作成した場合や、売買契約書を作成して売買した場合などが想定されます。
② 添付情報を別送する場合には、申請情報(及び添付情報の一部)がオンラインで送信されることが必要ですが、その送信後の取り扱いの明確化を図るため、その旨が申請情報に盛り込まれることとなります。
③ 別送を認めることにより、オンライン申請の場合にも添付情報の一部が書面で提出されることとなるのに伴い、書面申請に関する規定のうち、必要な規定については、準用することとなりました。
イ) 第17条、公務員が作成した代表者の資格証明書等については作成から3か月以内のものを使用するとなどを定めた規定
ロ) 第18条、委任による代理人(復代理人を含む)の権限を証する情報を記載した委任状には、本人等の記名・押印をし、かつ、印鑑証明書を貼付しなければならないことなどを定めた規定
ハ) 第19条、承諾書面・同意書面が必要になる場合には、作成者が記名・押印をし、かつ、印鑑証明書を添付しなければならないことを定めた規定
④ 特に、権利の登記については、登記原因が備わっていないにもかかわらず、順位の確保を図ることを目的として、オンライン申請を行うおそれがあることから、登記原因を証する情報を記載した書面を提出する場合には、あらかじめ、その書面に記載された情報を記録した電磁的記録を提供しなければならないものとされています。
この電磁的記録とは、具体的には、書面をスキャナーで読み取って作成したPDFファイルのことです。
なお、この電磁的記録の送信は、添付情報の原本となる書面の写しをあらかじめ送付させるのと同様な意味合いですから、その作成者が誰であるかは必ずしも重要とはいえません。
そこで、登記令第12条第2項の適用除外を設け、作成者は電子署名を行うこと要しないものとされました。
⑤ 施行日
平成20年1月15日


各位
                       平成19年11月吉日
              
司法書士法人 我孫子総合事務所

晩秋の候、貴社におかせられましても、ますますご清栄のことと存じます。
さて、明年度より下記のとおり「オンライン申請に係る登録免許税の税額控除制度」
が創設されましたので、取り急ぎお知らせいたします。
なお、本事務所におきましても、極力本制度を取り入れ、お客様の税負担軽減のお手伝いをいたしたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

オンライン申請に係る登録免許税の税額控除制度の創設

平成20年1月1日から平成21年12月31日までの間に、電子情報処理組織を使用して次の登記の申請を行った場合には、その登記に係る登録免許税額から、その100分の10に相当する金額(上限が5000円)を控除することとされました。

(1) 不動産の所有権の保存若しくは移転登記又は抵当権の設定登記

(2) 次の法人の設立登記
① 株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社
② 保険業法に規定する相互会社
③ 中間法人法に規定する中間法人
④ 資産の流動化に関する法律に規定する特定目的会社
⑤ 投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資法人

なお、具体的には、不動産登記に関しては平成20年1月15日、商業法人登記に関しては平成20年1月4日からの施行となります。


控除額は登録免許税額の10%

上限は5000円

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第454条(剰余金の配当に関する事項の決定)
 株式会社は、前条の規定による剰余金の配当をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  配当財産の種類(当該株式会社の株式等を除く。)及び帳簿価額の総額
二  株主に対する配当財産の割当てに関する事項
三  当該剰余金の配当がその効力を生ずる日
2  前項に規定する場合において、剰余金の配当について内容の異なる二以上の種類の株式を発行しているときは、株式会社は、当該種類の株式の内容に応じ、同項第二号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。
一  ある種類の株式の株主に対して配当財産の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二  前号に掲げる事項のほか、配当財産の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3  第一項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該株式会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて配当財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。
4  配当財産が金銭以外の財産であるときは、株式会社は、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めることができる。ただし、第一号の期間の末日は、第一項第三号の日以前の日でなければならない。
一  株主に対して金銭分配請求権(当該配当財産に代えて金銭を交付することを株式会社に対して請求する権利をいう。以下この章において同じ。)を与えるときは、その旨及び金銭分配請求権を行使することができる期間
二  一定の数未満の数の株式を有する株主に対して配当財産の割当てをしないこととするときは、その旨及びその数
5  取締役会設置会社は、一事業年度の途中において一回に限り取締役会の決議によって剰余金の配当(配当財産が金銭であるものに限る。以下この項において「中間配当」という。)をすることができる旨を定款で定めることができる。この場合における中間配当についての第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする。

株式会社は、剰余金の配当をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって①配当財産の種類及び帳簿価額の総額 、②株主に対する配当財産の割当てに関する事項 、③当該剰余金の配当がその効力を生ずる日 、について定めなければなりません。
なお、「株主に対する配当財産の割当てに関する事項」の決定においては、株主の有する株式の数に応じて配当財産を割り当てることを内容とするものでなければならないこととになっています。これは株主平等原則の要請に基づくものです。
配当を行うに当たっては、会社は金銭以外の財産を配当することができます。
これを現物配当と呼んでいます。
ただし、この現物配当をする場合に、株主に当該配当に代えて金銭を交付することを株式会社に対して請求する権利を与えるときは、株主総会の特別決議か必要になります。株主にこのような金銭分配請求権を認めたのは、株主は通常、現物配当より金銭配当を期待しているため、このように株主の期待を保護したわけです。
配当の回数については、別段の制限はありませんので、1事業年度内に何回でも剰余金を配当することができます。
ただし、その都度、株主総会の決議を必要とします。
なお、取締役会設置会社においては、1事業年度の途中において1回に限り取締役会の決議によって剰余金の配当をすることができる旨を定款で定めることができます。
この配当のことを中間配当とていいますが、この場合には、配当財産が金銭であるものに限られます。

From AIO
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2007/09/30 00:00|商業TB:0CM:0
第452条 (剰余金についてのその他の処分)
 株式会社は、株主総会の決議によって、損失の処理、任意積立金の積立てその他の剰余金の処分(前目に定めるもの及び剰余金の配当その他株式会社の財産を処分するものを除く。)をすることができる。この場合においては、当該剰余金の処分の額その他の法務省令で定める事項を定めなければならない。

任意積立金とは、会社が定款の定め・株主総会の決議によって積み立てる積立金のことをいいます。これは任意準備金ともいわれています。
会社の財産に余裕がある場合に、将来の不測の事態に備えて積み立てることができます。
したがって、任意積立金とは、特定の目的のため或いは、不特定であるが、将来のために備える利益留保を意味します。 具体的には配当平均積立金、新築積立金、別途積立金等があります。
任意積立金の処分は株主総会の決議によって行います。

第453条(株主に対する剰余金の配当)
 株式会社は、その株主(当該株式会社を除く。)に対し、剰余金の配当をすることができる。

 株式会社は、その株主に対して、剰余金の配当をすることができます。
会社は営業活動によって得た利益を株主に還元することによって、株主は投資した財産の見返りを得ることができます。
このようなシステムの存在により、会社は新たな投資を呼び込むことが可能になります。
ただし、剰余金が過剰に配当されると、会社の財産的基盤が危うくなってきます。
会社法は、このような事態を防ぐために、剰余金の配当に一定の歯止めをかけています(461条)。

From AIO
2007/09/29 00:00|商業TB:0CM:0
第450条(資本金の額の増加)
 株式会社は、剰余金の額を減少して、資本金の額を増加することができる。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  減少する剰余金の額
二  資本金の額の増加がその効力を生ずる日
2  前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
3  第1項第1号の額は、同項第2号の日における剰余金の額を超えてはならない。

 株式会社は、剰余金の額を減少して、その分を資本に組み込み、資本金の額を増加することができます。
資本の額を増加させるためには、①減少する剰余金の額 、②資本金の額の増加がその効力を生ずる日 を株主総会の普通決議によって定めなければなりません。
なお、減少する剰余金の額は、資本金の額の増加がその効力を生ずる日における剰余金の額を超えることはできません。


第451条(準備金の額の増加)
 株式会社は、剰余金の額を減少して、準備金の額を増加することができる。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  減少する剰余金の額
二  準備金の額の増加がその効力を生ずる日
2  前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
3  第1項第1号の額は、同項第2号の日における剰余金の額を超えてはならない。

株式会社は、剰余金の額を減少して、その分を準備金に組み入れ、準備金の額を増加することができます。
準備金の額を増加させるためには、①減少する剰余金の額 、②準備金の額の増加がその効力を生ずる日 を株主総会の普通決議によって定めなければなりません。
なお、なお、減少する剰余金の額は、準備金の額の増加がその効力を生ずる日における剰余金の額を超えることはできません。

From AIO
2007/09/28 00:00|商業TB:0CM:0
第449条(債権者の異議)
 株式会社が資本金又は準備金(以下この条において「資本金等」という。)の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)には、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができる。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、次のいずれにも該当するときは、この限りでない。
一  定時株主総会において前条第1項各号に掲げる事項を定めること。
二  前条第1項第1号の額が前号の定時株主総会の日(第439条前段に規定する場合にあっては、第436条第3項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
2  前項の規定により株式会社の債権者が異議を述べることができる場合には、当該株式会社は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第3号の期間は、一箇月を下ることができない。
一  当該資本金等の額の減少の内容
二  当該株式会社の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
三  債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3  前項の規定にかかわらず、株式会社が同項の規定による公告を、官報のほか、第939条第1項の規定による定款の定めに従い、同項第2号又は第3号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4  債権者が第2項第3号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該資本金等の額の減少について承認をしたものとみなす。
5  債権者が第2項第3号の期間内に異議を述べたときは、株式会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第1条第1項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該資本金等の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6  次の各号に掲げるものは、当該各号に定める日にその効力を生ずる。ただし、第二項から前項までの規定による手続が終了していないときは、この限りでない。
一  資本金の額の減少 第447条第1項第3号の日
二  準備金の額の減少 前条第1項第3号の日
7  株式会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。


株式会社が資本金又は準備金の額を減少する場合には、当該株式会社の債権者は、当該会社に対し、資本金又は準備金の額の減少について異議を述べることができます。
ただし、減少する準備金の額の全部を資本金とする場合には異議を述べることはできません。
資本金又は準備金の減少が行われた場合には、会社財産しか担保を有しない会社債権者には重大な影響を与えるおそれがあります。
そのため、会社法は会社債権者に、このような場合には異議申し立てを行えるようにしているのです。
ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、①定時株主総会において前条第1項各号に掲げる事項を定めること、②前条第1項第1号の額が前号の定時株主総会の日(第439条前段に規定する場合にあっては、第436条第3項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと、のいずれにも該当するときは、この限りでないことになっています。
株式会社の債権者が異議を述べることができる場合には、当該会社は、①当該資本金等の額の減少の内容 、②当該株式会社の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの 、③債権者が1カ月を下らぬ一定の期間内に異議を述べることができる旨 を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければなりません。
もっとも、 株式会社がその公告を、官報のほか、定款の定めに従い、時事に関する事項を掲載する日刊新聞又は電子公告によってするときは、各別の催告は必要ありません。
これは、会社の事務処理上の便宜を図った規定です。
 債権者が所定の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該資本金又は準備金の額の減少について承認をしたものとみなされます。
 これに対して、債権者が所定の期間内に異議を述べたときは、株式会社は、①当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は②当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならないことになっています。
ただし、当該資本金等の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りではありません。

From AIO
2007/09/27 00:00|商業TB:0CM:0
第447条(資本金の額の減少)
 株式会社は、資本金の額を減少することができる。この場合においては、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  減少する資本金の額
二  減少する資本金の額の全部又は一部を準備金とするときは、その旨及び準備金とする額
三  資本金の額の減少がその効力を生ずる日
2  前項第1号の額は、同項第3号の日における資本金の額を超えてはならない。
3  株式会社が株式の発行と同時に資本金の額を減少する場合において、当該資本金の額の減少の効力が生ずる日後の資本金の額が当該日前の資本金の額を下回らないときにおける第1項の規定の適用については、同項中「株主総会の決議」とあるのは、「取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」とする。


 株式会社は、資本金の額を減少することができます。資本金の額の減少(減資)とは、会社債権者のための担保として社内に留保さるべき会社財産の基準額としての資本の額を引き下げることをいいます。
これは、配当可能額を増やすことによって、会社財政を立て直すために用いられます。
資本の額を減少するためには、原則として株主総会の特別決議によらなければなりません。
その場合には、①減少する資本金の額 、②減少する資本金の額の全部又は一部を準備金とするときは、その旨及び準備金とする額 、③資本金の額の減少がその効力を生ずる日 、を定めなければなりません。
なお、減少する資本金の額は、資本金の額の減少がその効力を生ずる日における資本金の額を超えてはならない、とされています。
また、 株式会社が新株発行と同時に減資をする場合において、減資後の資本金の額が、減資前の資本金の額を下回らないときにおいては、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」で足ることになっています。

第448条(準備金の額の減少)
 株式会社は、準備金の額を減少することができる。この場合においては、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一  減少する準備金の額
二  減少する準備金の額の全部又は一部を資本金とするときは、その旨及び資本金とする額
三  準備金の額の減少がその効力を生ずる日
2  前項第1号の額は、同項第3号の日における準備金の額を超えてはならない。
3  株式会社が株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において、当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときにおける第1項の規定の適用については、同項中「株主総会の決議」とあるのは、「取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」とする。


 株式会社は、準備金の額を減少することができます。
この場合には、原則として株主総会の決議か必要になります。
具体的には、①減少する準備金の額 、②減少する準備金の額の全部又は一部を資本金とするときは、その旨及び資本金とする額 、③準備金の額の減少がその効力を生ずる日 を定めなければなりません。
もっとも、 株式会社が新株発行と同時に準備金の額を減少する場合において、当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときにおいては、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)」だけで足ることになっています。
準備金は、使用することによって減少します。
準備金を使用する場合としては、①資本の欠損の填補、と②資本の組み入れ、があります。
資本の欠損とは、会社の純資産額が、資本金と準備金の合計額より少なくなった状態のことをいいます。
資本の組み入れとは、準備金の全部または一部を資本に組み入れることをいいます。

From AIO
2007/09/26 00:00|商業TB:0CM:0
   第445条 (資本金の額及び準備金の額)
 株式会社の資本金の額は、この法律に別段の定めがある場合を除き、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする。
2  前項の払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる。
3  前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。
4  剰余金の配当をする場合には、株式会社は、法務省令で定めるところにより、当該剰余金の配当により減少する剰余金の額に十分の一を乗じて得た額を資本準備金又は利益準備金(以下「準備金」と総称する。)として計上しなければならない。
5  合併、吸収分割、新設分割、株式交換又は株式移転に際して資本金又は準備金として計上すべき額については、法務省令で定める。


資本金とは、会社の財産を確保するための基準となる一定の計算上の金額のことです。
株式会社の資本金の額は、:原則として、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額となります。
ただし、この払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができます。
これを払込剰余金といいます。
 準備金とは、資本額以外の一定の金額に相当する財産を会社に保管させるための金額をいいます。この制度も資本金と同様に、会社の剰余金が不相当に配当されることを防ぐためのものです。
準備金には、①資本準備金、と②利益準備金があります。
払込余剰金は、資本準備金として計上しなければならないになっています。
また、 剰余金の配当をする場合には、株式会社は、法務省令で定めるところにより、当該剰余金の配当により減少する剰余金の額に十分の一を乗じて得た額を資本準備金又は利益準備金として計上しなければならないことになっています。

第446条(剰余金の額)
 株式会社の剰余金の額は、第1号から第4号までに掲げる額の合計額から第5号から第7号までに掲げる額の合計額を減じて得た額とする。
一  最終事業年度の末日におけるイ及びロに掲げる額の合計額からハからホまでに掲げる額の合計額を減じて得た額
イ 資産の額
ロ 自己株式の帳簿価額の合計額
ハ 負債の額
ニ 資本金及び準備金の額の合計額
ホ ハ及びニに掲げるもののほか、法務省令で定める各勘定科目に計上した額の合計額
二  最終事業年度の末日後に自己株式の処分をした場合における当該自己株式の対価の額から当該自己株式の帳簿価額を控除して得た額
三  最終事業年度の末日後に資本金の額の減少をした場合における当該減少額(次条第1項第2号の額を除く。)
四  最終事業年度の末日後に準備金の額の減少をした場合における当該減少額(第448条第1項第2号の額を除く。)
五  最終事業年度の末日後に第178条第1項の規定により自己株式の消却をした場合における当該自己株式の帳簿価額
六  最終事業年度の末日後に剰余金の配当をした場合における次に掲げる額の合計額
イ 第454条第1項第1号の配当財産の帳簿価額の総額(同条第四項第1号に規定する金銭分配請求権を行使した株主に割り当てた当該配当財産の帳簿価額を除く。)
ロ 第454条第4項第1号に規定する金銭分配請求権を行使した株主に交付した金銭の額の合計額
ハ 第456条に規定する基準未満株式の株主に支払った金銭の額の合計額
七  前2号に掲げるもののほか、法務省令で定める各勘定科目に計上した額の合計額

本条は、剰余金の額について定めています。剰余金は、株主に対する配当の財源となります。
剰余金の額は、第1号から第4号までに掲げる額の合計額から第5号から第7号までに掲げる額の合計額を減じて得た額とします。

From AIO
2007/09/25 00:00|商業TB:0CM:0
 第444条 (連結計算書類)
 会計監査人設置会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る連結計算書類(当該会計監査人設置会社及びその子会社から成る企業集団の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)を作成することができる。
2  連結計算書類は、電磁的記録をもって作成することができる。
3  事業年度の末日において大会社であって証券取引法第24条第1項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないものは、当該事業年度に係る連結計算書類を作成しなければならない。
4  連結計算書類は、法務省令で定めるところにより、監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)及び会計監査人の監査を受けなければならない。
5  会計監査人設置会社が取締役会設置会社である場合には、前項の監査を受けた連結計算書類は、取締役会の承認を受けなければならない。
6  会計監査人設置会社が取締役会設置会社である場合には、取締役は、定時株主総会の招集の通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、前項の承認を受けた連結計算書類を提供しなければならない。
7  次の各号に掲げる会計監査人設置会社においては、取締役は、当該各号に定める連結計算書類を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。この場合においては、当該各号に定める連結計算書類の内容及び第四項の監査の結果を定時株主総会に報告しなければならない。
一  取締役会設置会社である会計監査人設置会社 第5項の承認を受けた連結計算書類
二  前号に掲げるもの以外の会計監査人設置会社 第四項の監査を受けた連結計算書類


連結計算書類とは、会計監査人設置会社及びその子会社から成る企業集団の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいいます。
  事業年度の末日において大会社であって証券取引法第24条第1項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないものは、当該事業年度に係る連結計算書類を作成しなければならないとされています。
また、 会計監査人設置会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る連結計算書類を作成することができることになっています。
これは、近年企業グループの一体的経営が行われるようになったため、会社の債権者等の利害関係者の当該会社が統率するグループ全体の財務状況を把握したいという意向、を踏まえての規定です。
 連結計算書類は、監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)及び会計監査人の監査を受けなければなりません。
なお、 会計監査人設置会社が取締役会設置会社である場合には、監査役及び会計監査人の監査を受けた連結計算書類は、取締役会の承認を受ける必要があります。
 また、会計監査人設置会社が取締役会設置会社である場合には、取締役は、定時株主総会の招集の通知に際して、株主に対し、取締役会の承認を受けた連結計算書類を提供しなければならなりません。
会計監査人設置会社においては、取締役は、連結計算書類を定時株主総会に提出し、又は提供しなければなりません。
具体的には、① 取締役会設置会社である会計監査人設置会社にあっては、 取締役会の承認を受けた連結計算書類 、②それ以外の会計監査人設置会社にあっては 監査役および会計監査人の監査を受けた連結計算書類 、ということになります。
なお、 連結計算書類は、電磁的記録をもって作成することができます。

From AIO
2007/09/24 00:00|商業TB:0CM:0
第442条(計算書類等の備置き及び閲覧等)
 株式会社は、次の各号に掲げるもの(以下この条において「計算書類等」という。)を、当該各号に定める期間、その本店に備え置かなければならない。
一  各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書(第436条第1項又は第2項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告又は会計監査報告を含む。) 定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日(第319条第1項の場合にあっては、同項の提案があった日)から五年間
二  臨時計算書類(前条第2項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告又は会計監査報告を含む。) 臨時計算書類を作成した日から五年間
2  株式会社は、次の各号に掲げる計算書類等の写しを、当該各号に定める期間、その支店に備え置かなければならない。ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における次項第3号及び第4号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
一  前項第1号に掲げる計算書類等 定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日(第319条第1項の場合にあっては、同項の提案があった日)から三年間
二  前項第2号に掲げる計算書類等 同号の臨時計算書類を作成した日から三年間
3  株主及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一  計算書類等が書面をもって作成されているときは、当該書面又は当該書面の写しの閲覧の請求
二  前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三  計算書類等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四  前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4  株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該株式会社の計算書類等について前項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。


 株式会社は、計算書類等を、一定の期間、その本店に備え置かなければならないことになっています。
備置期間は、具体的には、各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書については、 定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日から五年間 とされています。
また、臨時計算書類については、 当該書類を作成した日から五年間となっています。
 株式会社は、計算書類等の写しを、一定の期間、その支店に備え置かなければならないとされています。
その期間は、具体的には、各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書については、定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日から三年間、臨時計算書類については、それを作成した日から三年間、とされています。
ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における、謄写・閲覧の請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっているときは、この限りではありません。
 株主及び債権者は、会社の営業時間内は、いつでも、計算書類等の閲覧・謄写の請求をすることができます。
株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該会社の計算書類等について、閲覧・謄写の請求をすることができます。


第443条(計算書類等の提出命令)
 裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、計算書類及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。

 裁判所は、申立てにより又は職権により、訴訟の当事者に対し、計算書類及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができます。
計算書類及びその附属明細書は、会社の財務状況を立証するためには不可欠な資料であるため、会社関係の訴訟の内容を充実化を図るために、裁判所に与えられた権限です。

From AIO
2007/09/23 00:00|商業TB:0CM:0
:第440条  (計算書類の公告)
株式会社は、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大会社にあっては、貸借対照表及び損益計算書)を公告しなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、その公告方法が第939条第1項第1号又は第2号に掲げる方法である株式会社は、前項に規定する貸借対照表の要旨を公告することで足りる。
3  前項の株式会社は、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、第1項に規定する貸借対照表の内容である情報を、定時株主総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。この場合においては、前2項の規定は、適用しない。
4  証券取引法第24条第1項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない株式会社については、前3項の規定は、適用しない。

株式会社は、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表を公告しなければなりません。
ただし、大会社にあっては、貸借対照表及び損益計算書を公告することになります。
これは、会社債権者等の当該会社の財務状況に強い関心を抱いている関係者に対して、会社の財務状況を公開するための措置です。
なお、会社の公告方法を定款により電子公告によるものと定めている会社にあっては、この公告は電子公告の方法によらなければなりません。
もっとも、定款で公告の方法を官報または時事に関する日刊新聞と定めている場合には、貸借対照表の要旨を公告するだけで足ります。
また、この定めがある会社においても、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表の内容である情報を、定時株主総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができます。
なお、有価証券報告書を提出している会社の場合には、この公告は必要ありません。
有価証券報告書にはより詳細な記述がなされているからです。

第441条(臨時計算書類)
 株式会社は、最終事業年度の直後の事業年度に属する一定の日(以下この項において「臨時決算日」という。)における当該株式会社の財産の状況を把握するため、法務省令で定めるところにより、次に掲げるもの(以下「臨時計算書類」という。)を作成することができる。
一  臨時決算日における貸借対照表
二  臨時決算日の属する事業年度の初日から臨時決算日までの期間に係る損益計算書
2  第436条第1項に規定する監査役設置会社又は会計監査人設置会社においては、臨時計算書類は、法務省令で定めるところにより、監査役又は会計監査人(委員会設置会社にあっては、監査委員会及び会計監査人)の監査を受けなければならない。
3  取締役会設置会社においては、臨時計算書類(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の監査を受けたもの)は、取締役会の承認を受けなければならない。
4  次の各号に掲げる株式会社においては、当該各号に定める臨時計算書類は、株主総会の承認を受けなければならない。ただし、臨時計算書類が法令及び定款に従い株式会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合は、この限りでない。
一  第436条第1項に規定する監査役設置会社又は会計監査人設置会社(いずれも取締役会設置会社を除く。) 第2項の監査を受けた臨時計算書類
二  取締役会設置会社 前項の承認を受けた臨時計算書類
三  前2号に掲げるもの以外の株式会社 第1項の臨時計算書類


臨時計算書類とは、株式会社が、最終事業年度の直後の事業年度に属する一定の日(臨時決算日)における当該会社の財産の状況を把握するため、法務省令で定めるところにより作成する計算書類のことです。
具体的には、① 臨時決算日における貸借対照表 、②臨時決算日の属する事業年度の初日から臨時決算日までの期間に係る損益計算書、のことです。
なお、監査役設置会社又は会計監査人設置会社においては、臨時計算書類は、法務省令で定めるところにより、監査役又は会計監査人の監査を受けなければなりません。
ただし、委員会設置会社にあっては、監査委員会及び会計監査人の監査を受けることになります。
また、 取締役会設置会社においては、臨時計算書類は、取締役会の承認を受けなければならないことになっています。
監査役設置会社又は会計監査人設置会社(いずれも取締役会設置会社を除く。)においては、監査役又は会計監査人の監査を受けた臨時計算書類は、株主総会の承認を受けなければなりません。
取締役会設置会社においては、 取締役会の承認を受けた臨時計算書類は、株主総会の承認が必要です。
その他の株式会社においても、臨時計算書類は、株主総会の承認を必要とします。
ただし、臨時計算書類が法令及び定款に従い株式会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合は、この限りでないことになっています。

From AIO
2007/09/22 00:00|商業TB:0CM:0
第438条(計算書類等の定時株主総会への提出等)
 次の各号に掲げる株式会社においては、取締役は、当該各号に定める計算書類及び事業報告を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。
一  第436条第1項に規定する監査役設置会社(取締役会設置会社を除く。) 第436条第1項の監査を受けた計算書類及び事業報告
二  会計監査人設置会社(取締役会設置会社を除く。) 第436条第2項の監査を受けた計算書類及び事業報告
三  取締役会設置会社 第436条第3項の承認を受けた計算書類及び事業報告
四  前3号に掲げるもの以外の株式会社 第435条第2項の計算書類及び事業報告
2  前項の規定により提出され、又は提供された計算書類は、定時株主総会の承認を受けなければならない。
3  取締役は、第1項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。

取締役は、計算書類及び事業報告を定時株主総会に提出しなければなりません。
計算書類等は、当該営業年度における会社の営業活動の総仕上げ的な報告であるため、会社の所有者である株主がそれを確認して最終的な責任を負う必要があるからです。
具体的には、①監査役設置会社(取締役会設置会社を除く。)においては、監査役の監査を受けた計算書類及び事業報告、② 会計監査人設置会社(取締役会設置会社を除く。)においては 会計監査人または監査役の監査を受けた計算書類及び事業報告、③ 取締役会設置会社においては取締役会の承認を受けた計算書類及び事業報告、④その他の会社においては、計算書類及び事業報告、を提出または提供することになります。
定時株主総会に提出され、又は提供された計算書類は、当該総会の承認を受けなければならなりません。
もっとも、事業報告については、その性質上総会の承認が求められるものではありませんから、 取締役が提出され、又は提供された事業報告の内容を定時株主総会に報告すればそれで足り、総会の承認を受ける必要はありません。

第439条(会計監査人設置会社の特則)
 会計監査人設置会社については、第436条第3項の承認を受けた計算書類が法令及び定款に従い株式会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合には、前条第2項の規定は、適用しない。この場合においては、取締役は、当該計算書類の内容を定時株主総会に報告しなければならない。

計算書類は原則として、定時株主総会の承認を受けなければなりません。
しかし、会計監査人設置会社については、取締役会の承認を受けた計算書類が法令及び定款に従い会社の財産及び損益の状況を正しく表示しているものとして法務省令で定める要件に該当する場合には、定時株主総会の承認は必要ありません。
この場合には、取締役は、当該計算書類の内容を定時株主総会に報告するだけで足ります。
これは、会計の専門家である会計監査人による監査は、一般的に高度な正確性を有しているものとされるため、総会による承認を省略しても不都合は生じないものとされているのです。

From AIO
2007/09/21 00:00|商業TB:0CM:0
第436条(計算書類等の監査等)
 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含み、会計監査人設置会社を除く。)においては、前条第2項の計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、法務省令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
2  会計監査人設置会社においては、次の各号に掲げるものは、法務省令で定めるところにより、当該各号に定める者の監査を受けなければならない。
一  前条第2項の計算書類及びその附属明細書 監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)及び会計監査人
二  前条第2項の事業報告及びその附属明細書 監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)
3  取締役会設置会社においては、前条第2項の計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書(第1項又は前項の規定の適用がある場合にあっては、第1項又は前項の監査を受けたもの)は、取締役会の承認を受けなければならない。

監査役設置会社においては、計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、法務省令で定めるところによって、監査役の監査を受けなければならないことになっています。
監査役は、計算書類等が適正に作成されたものかについて監査します。
また、会計監査人設置会社においては、計算書類及びその附属明細書 監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)及び会計監査人の監査を受けることになります。
同じく会計監査人設置会社においては、事業報告及びその附属明細書は監査役(委員会設置会社にあっては、監査委員会)の監査を受けなければなりません。
なお、計算書類等の作成は業務執行に該当しますから、 取締役会設置会社においては、この計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、取締役会の承認を得なければなりません。
この承認は、監査役・会計監査人による監査の後で行われることになります。
というのは、取締役会は監査の結果を踏まえたうえで、計算書類等の承認をするかどうかを判断するからです。

第437条(計算書類等の株主への提供)
 取締役会設置会社においては、取締役は、定時株主総会の招集の通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、前条第3項の承認を受けた計算書類及び事業報告(同条第1項又は第2項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告又は会計監査報告を含む。)を提供しなければならない。

取締役会設置会社においては、取締役は、定時株主総会の招集の通知に際して、法務省令で定めるところにより、株主に対し、承認を受けた計算書類及び事業報告を提供しなければならないことになっています。
計算書類等は原則として、定時株主総会の承認を受けなければなりませんから、株主の総会出席の便宜のために、取締役にその提供を義務付けているわけです。

From AIO
2007/09/20 00:00|商業TB:0CM:0
第435条(計算書類等の作成及び保存)
 株式会社は、法務省令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
2  株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
3  計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。
4  株式会社は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければならない。

計算書類とは、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書の総称です。
会社には、計算書類と事業報告書並びにこれらの附属明細書の作成義務が課せられています。
計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができます。すなわち、デシタル化が許されているわけです。
なお、株主資本等変動計算書とは、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成するものです。
また、事業報告書とは、一定の営業年度中における会社または会社およびその子会社からなる企業集団の概要を文章の形で記載した報告書のことです。
会社は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類及びその附属明細書を保存しなければなりません。
これは、計算書類の事後的なチェツク体制を担保した規定です。

From AIO
2007/09/19 00:00|商業TB:0CM:0
第433条(会計帳簿の閲覧等の請求)
 総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
一  会計帳簿又はこれに関する資料が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二  会計帳簿又はこれに関する資料が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
2  前項の請求があったときは、株式会社は、次のいずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない。
一  当該請求を行う株主(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。
二  請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
三  請求者が当該株式会社の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき。
四  請求者が会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求したとき。
五  請求者が、過去二年以内において、会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。
3  株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、会計帳簿又はこれに関する資料について第一項各号に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
4  前項の親会社社員について第二項各号のいずれかに規定する事由があるときは、裁判所は、前項の許可をすることができない。

総株主の議決権の百分の三以上の議決権を有する株主又は発行済株式の百分の以上の数の株式を有する株主は、株式会社の営業時間内は、いつでも、会計帳簿の閲覧・謄写を請求することができます。
ただし、この百分の三以上という要件は、定款で軽減することができます。
株主が議決権の行使をする際に、その判断の前提として会社の会計状況を把握しておく必要があるからです。
もっとも、会社は、①当該請求を行う株主(請求者)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき、② 請求者が当該会社の業務の遂行を妨げ、株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき、 ③請求者が当該会社の業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事するものであるとき、④ 請求者が会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求したとき、⑤請求者が、過去二年以内において、会計帳簿又はこれに関する資料の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき、にはその請求を拒むことができます。
また、当該会社の親会社の社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得た上で、請求の理由を明らかにして、会計帳簿又はこれに関する資料について閲覧・謄写を請求することができます。
裁判所の許可が要件となっているのは、親会社の社員による閲覧・謄写権の乱用を防ぐためです。
そして、裁判所は、親会社社員について本条第2項各号のいずれかに規定する事由があるとき、すなわち会社にとって不利益が生じる場合には、閲覧・謄写の請求を許可することはできません。

第434条(会計帳簿の提出命令)
 裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、会計帳簿の全部又は一部の提出を命ずることができる。

裁判所は、申立てにより(又は職権で)、訴訟の当事者に対し、会計帳簿の全部又は一部の提出を命ずることができます。
会計帳簿は会社の財務状況の立証のためには不可欠の資料であるため、訴訟の充実を図るために、裁判所にこのような権限を与えているのです。

From AIO
2007/09/18 00:00|商業TB:0CM:0
第431条(会計の原則)  
株式会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。

株式会社の会計は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従わなければなりません。
ここでいう、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行とは、「企業会計原則」等のことを指します。
    
第432条(会計帳簿の作成及び保存)
 株式会社は、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
2  株式会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。

 会社は、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければなりません。
会計帳簿とは、企業において生じる日々の取引を継続的かつ組織的に計算・記録し
、計算書類の作成の基礎となる帳簿のことです。
会社法は、会計帳簿の作成に適時性と正確性を求めることによって、企業会計の適正化を図っているのです。
また、会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存する義務を負っています。
会計書類を事後十年間にわたりチェックできるようにすることによって、会計の適正性を担保することにしているのです。

From AIO
2007/09/17 00:00|商業TB:0CM:0
第428条(取締役が自己のためにした取引に関する特則)
 第356条第1項第2号(第419条第2項において準用する場合を含む。)の取引(自己のためにした取引に限る。)をした取締役又は執行役の第423条第1項の責任は、任務を怠ったことが当該取締役又は執行役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができない。
2  前3条の規定は、前項の責任については、適用しない。

取締役・執行役が自己の為に会社と利益相反取引を行った場合、当該取締役・執行役の任務懈怠責任は、無過失責任とされています。
そのため、取締役・執行役の任務懈怠が当該取締役・執行役の責任の責めに帰することができない事由によるものであっても、その責任を免れることはできません。
これは、責任限定契約がなされている場合でも同様です。

第429条(役員等の第三者に対する損害賠償責任)
 役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
2  次の各号に掲げる者が、当該各号に定める行為をしたときも、前項と同様とする。ただし、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
一  取締役及び執行役 次に掲げる行為
イ 株式、新株予約権、社債若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該株式会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録
ロ 計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
ハ 虚偽の登記
ニ 虚偽の公告(第440条第3項に規定する措置を含む。)
二  会計参与 計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
三  監査役及び監査委員 監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録
四  会計監査人 会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録

役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失によって、第三者に損害を与えた場合には、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負います。
本来、役員等が任務懈怠を行った場合には、会社に対してだけ責任を負うことになっています。
しかし、株式会社には多数の利害関係者が存在しますので、役員等の任務懈怠はその者たちにも損失を及ぼす可能性があります。
そのため、このような利害関係人を保護するために、役員等の任務懈怠の第三者に対する責任に関する規定が設けられたのです。
なお、この第三者には株主も含まれるとする説が有力です。
また、取締役・執行役が、①株式、新株予約権、社債若しくは新株予約権付社債を引き受ける者の募集をする際に通知しなければならない重要な事項についての虚偽の通知又は当該募集のための当該株式会社の事業その他の事項に関する説明に用いた資料についての虚偽の記載若しくは記録、②計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書並びに臨時計算書類に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録、③虚偽の登記、④虚偽の公告、を行った場合に、その者が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明ない限り、対第三者責任が課せられます。
 会計参与については、計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに会計参与報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録、を行った場合に、同様な責任が課せられます。
 監査役及び監査委員は、監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録を行った場合、 会計監査人が会計監査報告に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載又は記録を行った場合についても同様です。
これは、立証責任を転換することによって、当該書類等の正確性を担保するための規定です。

第430条(役員等の連帯責任)
 役員等が株式会社又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の役員等も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

複数の役員等が任務懈怠により対第三者責任を負う場合には、これらの者は連帯債務者となります。
第三者保護の充実を図るための規定です。

From AIO
2007/09/16 00:00|商業TB:0CM:0
第426条(取締役等による免除に関する定款の定め)
 第424条の規定にかかわらず、監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る。)又は委員会設置会社は、第423条第1項の責任について、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、前条第1項の規定により免除することができる額を限度として取締役(当該責任を負う取締役を除く。)の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって免除することができる旨を定款で定めることができる。
2  前条第3項の規定は、定款を変更して前項の規定による定款の定め(取締役(監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任を免除することができる旨の定めに限る。)を設ける議案を株主総会に提出する場合、同項の規定による定款の定めに基づく責任の免除(取締役(監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任の免除に限る。)についての取締役の同意を得る場合及び当該責任の免除に関する議案を取締役会に提出する場合について準用する。
3  第1項の規定による定款の定めに基づいて役員等の責任を免除する旨の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)を行ったときは、取締役は、遅滞なく、前条第2項各号に掲げる事項及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
4  公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「公告し、又は株主に通知し」とあるのは、「株主に通知し」とする。
5  総株主(第3項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が同項の期間内に同項の異議を述べたときは、株式会社は、第1項の規定による定款の定めに基づく免除をしてはならない。
6  前条第四項及び第5項の規定は、第1項の規定による定款の定めに基づき責任を免除した場合について準用する。

役員等の任務懈怠責任は、総株主の同意がなければ免除することはできません。
ただし、取締役が二人以上ある監査役設置会社又は委員会設置会社は、この責任について、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がなく、かつ責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、取締役の過半数の同意ないし取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めることができます。
もっとも、この場合の免除額は最低責任限度額が限度となります。
定款でこのような規定を設けることは、株主の利害関係に重大な影響を与えることになります。そこで、会社法は、この定款の定めを登記事項として、外部に開示することにしています。
なお、取締役がこのような責任の一部免除に関する定款変更の議案を株主総会に提出する際には、監査役設置会社においては監査役、委員会設置会社においては監査委員全員の同意を得なければなりません。これは、取締役が恣意的に自己に有利な免除規定を設けることを抑止するための規定です。
この定款の定めは、株主に不利益をもたらすおそれがあるため、当該定款の定めによって役員等の責任の一部が免除された場合には、株主による異議申立の制度が設けられています。
取締役は、この株主の異議の申立の機会を確保するために、①責任の原因となった事実及び賠償の責任を負う額 、②免除することができる額の限度及びその算定の根拠 、③責任を免除すべき理由及び免除額 、④責任を免除することに異議がある場合には、一定の期間内に異議を述べるべき旨、を公告するか、株主に通としなければなりません。
なお、非公開会社においては、公告による方法は認められていません。
総株主の総株主の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が、通知された期間内に異議を述べたときは、会社は、定款の定めに基づく免除をしてはなりません。
取締役等によって一部免除の同意等がなされた場合、会社がその決議後に当該役員等に対して、退職慰労金その他法務省令で定める財産上の利益を与えるときは、株主総会の承認を得なければなりません。
当該役員等が決議後に新株予約権を行使・譲渡する場合も同様です。
これは、責任を免除された役員等が事後に会社から不当な利益を得ることを防止するための規定です。
また、同様な趣旨から、当該役員等が新株予約権証券を所持するときは、当該役員等は、遅滞なくその新株予約権証券を会社に預託しなければなりません。
当該役員等が、当該新株予約権を譲渡するために、その証券を会社に返還請求するには、譲渡を承認する株主総会の決議が必要になります。

From AIO
2007/09/15 00:00|商業TB:0CM:0
第425条(責任の一部免除)
 前条の規定にかかわらず、第423条第1項の責任は、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、賠償の責任を負う額から次に掲げる額の合計額(第427条第1項において「最低責任限度額」という。)を控除して得た額を限度として、株主総会の決議によって免除することができる。
一  当該役員等がその在職中に株式会社から職務執行の対価として受け、又は受けるべき財産上の利益の一年間当たりの額に相当する額として法務省令で定める方法により算定される額に、次のイからハまでに掲げる役員等の区分に応じ、当該イからハまでに定める数を乗じて得た額
イ 代表取締役又は代表執行役 六
ロ 代表取締役以外の取締役(社外取締役を除く。)又は代表執行役以外の執行役 四
ハ 社外取締役、会計参与、監査役又は会計監査人 二
二  当該役員等が当該株式会社の新株予約権を引き受けた場合(第238条第3項各号に掲げる場合に限る。)における当該新株予約権に関する財産上の利益に相当する額として法務省令で定める方法により算定される額
2  前項の場合には、取締役は、同項の株主総会において次に掲げる事項を開示しなければならない。
一  責任の原因となった事実及び賠償の責任を負う額
二  前項の規定により免除することができる額の限度及びその算定の根拠
三  責任を免除すべき理由及び免除額
3  監査役設置会社又は委員会設置会社においては、取締役は、第423条第1項の責任の免除(取締役(監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任の免除に限る。)に関する議案を株主総会に提出するには、次の各号に掲げる株式会社の区分に応じ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。
一  監査役設置会社 監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、各監査役)
二  委員会設置会社 各監査委員
4  第一項の決議があった場合において、株式会社が当該決議後に同項の役員等に対し退職慰労金その他の法務省令で定める財産上の利益を与えるときは、株主総会の承認を受けなければならない。当該役員等が同項第2号の新株予約権を当該決議後に行使し、又は譲渡するときも同様とする。
5  第1項の決議があった場合において、当該役員等が前項の新株予約権を表示する新株予約権証券を所持するときは、当該役員等は、遅滞なく、当該新株予約権証券を株式会社に対し預託しなければならない。この場合において、当該役員等は、同項の譲渡について同項の承認を受けた後でなければ、当該新株予約権証券の返還を求めることができない。

役員等の任務懈怠責任は、総株主の同意がなければ免除することはできません。
しかし、総株主の同意がなくても、その役員等が職務を行うについて、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、最低責任限度額を控除して得た額を限度として、株主総会の特別決議によって免除することができます。
最低責任限度額とは、本条の1項各号に掲げられた額の合計額のことです。
なお、取締役がこのような役員等の責任の一部免除に関する議案を株主総会に提出するにあたっては、監査役会設置会社においては監査役会、委員会設置会社においては監査委員会の同意を得なければなりません。
これは、取締役が自ら有利に事を運んで、恣意的に責任の免除を得ようとすることを防止するための規定です。
言うまでもなく、役員等の責任の一部免除は重大な影響を会社に与える可能性があります。
そこで、株主総会には十分な情報を提供して、株主の慎重な判断を求めなければなりません。そのため、取締役は、①責任の原因となった事実及び賠償の責任を負う額 、②免除することができる額の限度及びその算定の根拠 、③責任を免除すべき理由及び免除額  を株主総会において開示しなければなりません。
 株主総会において役員の責任の一部免除の決議があった場合において、会社がその決議後に役員等に対し退職慰労金その他の法務省令で定める財産上の利益を与えるときは、再び株主総会の承認を受けなければなりません。
一部免除を受けた役員等が、新株予約権を当該決議後に行使し、又は譲渡するときも同様の扱いがなされます。
これは、責任の免除を受けた後に、会社側から不当に有利な取り扱いを受けることを抑止するための措置です。
また、同様な趣旨から、当該役員等が新株予約権証券を所持するときは、当該役員等は、遅滞なく、当該新株予約権証券を株式会社に対し預託しなければなりません。
この場合において、当該役員等は、当該新株予約権譲渡するために、預託した新株予約権証書の返還を求めるには、株主総会の承認を受けなければなりません。

From AIO
2007/09/14 00:00|商業TB:0CM:0
第423条(役員等の株式会社に対する損害賠償責任)
 取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人(以下この節において「役員等」という。)は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2  取締役又は執行役が第356条第1項(第419条第2項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定に違反して第356条第1項第1号の取引をしたときは、当該取引によって取締役、執行役又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
3  第356条第1項第2号又は第3号(これらの規定を第419条第2項において準用する場合を含む。)の取引によって株式会社に損害が生じたときは、次に掲げる取締役又は執行役は、その任務を怠ったものと推定する。
一  第356条第1項(第419条第2項において準用する場合を含む。)の取締役又は執行役
二  株式会社が当該取引をすることを決定した取締役又は執行役
三  当該取引に関する取締役会の承認の決議に賛成した取締役(委員会設置会社においては、当該取引が委員会設置会社と取締役との間の取引又は委員会設置会社と取締役との利益が相反する取引である場合に限る。)

役員等(取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人)は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負います。
役員等と会社との関係は委任関係ですから、役員等は会社に対して善管注意義務を負います。
取締役は、会社に対して忠実義務を負っています。
そのため、会社法は、役員等の任務懈怠に対して上記のような損害賠償責任を負わせているのです。
取締役・執行役が、株主総会(取締役会設置会社において取締役会)の承認を受けずに
自己又は第三者のために会社の事業の部類に属する取引を行ってしまった場合には、当該取引によって取締役、執行役又は第三者が得た利益の額は、会社に生じた損害の額と推定することになっています。
これは責任を追及しやすくするための規定です。
取締役・執行役と会社との間の利益相反取引によって会社が損害を蒙った場合、仮令、取締役・執行役が株主総会・取締役会の承認を得ていたとしても、①当該取締役又は執行役 、②会社が当該取引をすることを決定した取締役又は執行役 、③当該取引に関する取締役会の承認の決議に賛成した取締役、には任務懈怠が推定されることになっています。
これは、言うまでもなく、利益相反取引には会社の利益を害する可能性が高いため、重い責任を課することによって、慎重な判断を求める趣旨のものです。

第424条(株式会社に対する損害賠償責任の免除)
 前条第一項の責任は、総株主の同意がなければ、免除することができない。

役員等の任務懈怠は、総株主の同意がなければ、免除することができないことになっています。
この責任免除の決定は、理論的には取締役会が行うべきものですが、それでは恣意的に免除決定がなされてしまうおそれがあり、その結果、法が求める役員等に課された重い懈怠責任が骨抜きにされかねません。
そこで、総株主の同意という高いハードルが持ち出され、それが免除の要件とされたのです。

From AIO
2007/09/13 00:00|商業TB:0CM:0
第421条(表見代表執行役)
 委員会設置会社は、代表執行役以外の執行役に社長、副社長その他委員会設置会社を代表する権限を有するものと認められる名称を付した場合には、当該執行役がした行為について、善意の第三者に対してその責任を負う。

表見代表執行役とは、委員会設置会社の執行役で社長、副社長その他会社を代表する権限を有するものと認められる名称をされてはいるが、代表権を有しない者のことをいいます。
通常、社長、副社長という名称は代表執行役に付せられるものですから、仮令、その者が代表権を有していなくても、外部においては代表執行役であると誤認される可能性があります。
そこで、そのような表見代表執行役がした行為については、会社は善意の第三者に対してその責任を負うとされています。
これは、表権代表取締役の場合と、同様な趣旨の規定です。

第422条(株主による執行役の行為の差止め)
 6箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主は、執行役が委員会設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該委員会設置会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2  公開会社でない委員会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主」とあるのは、「株主」とする。

 6箇月前から引き続き株式を有する株主は、原則として、執行役が①委員会設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、②またはこれらの行為をする可能性がある場合においては、その行為によって会社に回復することができない損害が生ずるおそれがあるときは、その執行役に対し、その行為をやめることを請求することができることになっています。
本来、執行役の不法行為の差し止めは、会社自身が行うべき性質の事柄ですが、取締役・執行役間の馴れ合い等により差し止めが行われないおそれがあるため、このような一定の株主に差止請求権を認めたものです。
ただし、6箇月前から引き続き株式を有するという要件は、定款によってこれを下回る期間を定めることができます。
一方、非公開会社で委員会設置会社においては、この保有要件は化されていません。
このような会社においては、全ての株主が会社の経営に密接な関係を有しているのが通常であり、保有要件を課する意味合いに乏しいためです。

From AIO
2007/09/12 00:00|商業TB:0CM:0
第420条(代表執行役)
 取締役会は、執行役の中から代表執行役を選定しなければならない。この場合において、執行役が一人のときは、その者が代表執行役に選定されたものとする。
2  代表執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができる。
3  第349条第4項及び第5項の規定は代表執行役について、第352条の規定は民事保全法第56条に規定する仮処分命令により選任された執行役又は代表執行役の職務を代行する者について、第401条第2項から第4項までの規定は代表執行役が欠けた場合又は定款で定めた代表執行役の員数が欠けた場合について、それぞれ準用する。

代表執行役設置会社においては、取締役会は、執行役の中から代表執行役を選定しなければなりません。
ただし、執行役が一人のときは、その者が代表執行役に選定されたものとされます。
代表執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができます。
これは、取締役会の監督機能を実効化するための担保規定です。
代表執行役は、会社の業務に関する一切の裁判上または裁判外の行為をする権限を有します。
このように、代表執行役は包括的権限を有していますので、それに対する制限は
善意の第三者には対抗できません。
これは、代表権の内部的制限を会社の外部から伺い知ることは困難であるため、取引の安全を図るための規定です。
民事保全法第56条の仮処分命令により選任された執行役又は代表執行役の職務を代行する者は、仮処分命令に別段の定めがある場合を除いて、会社の常務に属しない行為をするには、裁判所の許可を得なければならなりません。
なお、この規定に違反して行った執行役又は代表執行役の職務を代行する者の行為は、無効とされます。ただし、会社は、これをもって善意の第三者に対抗することができません。
執行役の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した執行役は、新たに選定された執行役が就任するまで、なお執行役としての権利義務を有することになっています。
また、この場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時執行役の職務を行うべき者を選任することができます。
なお、裁判所は、この一時執行役の職務を行うべき者を選任した場合には、会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができます。

From AIO

2007/09/11 00:00|商業TB:0CM:0
第418条(執行役の権限)
 執行役は、次に掲げる職務を行う。
一  第416条第4項の規定による取締役会の決議によって委任を受けた委員会設置会社の業務の執行の決定
二  委員会設置会社の業務の執行

委員会設置会社においては、執行役は、取締役会の決議により委任を受けた業務の執行の決定を行い、業務の執行をします。
なお、執行役と委員会設置会社との関係は委任関係にあります、したがって、執行役は業務執行にあたっては善管注意義務を負います。

第419条(執行役の監査委員に対する報告義務等)
 執行役は、委員会設置会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、当該事実を監査委員に報告しなければならない。
2  第355条、第356条及び第365条第2項の規定は、執行役について準用する。この場合において、第356条第1項中「株主総会」とあるのは「取締役会」と、第365条第2項中「取締役会設置会社においては、第356条第1項各号」とあるのは「第356条第1項各号」と読み替えるものとする。
3  第357条の規定は、委員会設置会社については、適用しない。

 執行役は、委員会設置会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、その事実を監査委員に報告しなければなりません。
これは、監査委員会の監督機能を実効化するための規定です。
委員会設置会社においては、業務執行は執行役が担当します。そのため、執行役には取締役と同様に忠実義務が課せられ、かつ競業避止義務が負わされます。
また、利益相反取引の制限を受けることになっています。
取締役は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、直ちに、その事実を株主に報告しなければならないことになっています。
しかし、委員会設置会社においては、取締役は執行業務を直接に担当することはないため、委員会設置会社の取締役は、この義務をことはありません。

From AIO

2007/09/10 00:00|商業TB:0CM:0
第415条(委員会設置会社の取締役の権限)
 委員会設置会社の取締役は、この法律又はこの法律に基づく命令に別段の定めがある場合を除き、委員会設置会社の業務を執行することができない。

一般的には、取締役がその会社の業務執行に当たります。
しかし、委員会設置会社においては、取締役は,原則として会社の業務の執行をすることはできません。
これは、業務の執行と監督とを厳格に分離することにより、コーポレート・ガバナンスを図ろうという趣旨です。
ただし、執行役が取締役を兼務することは許されています。
人材不足の観点からの妥協的な措置です。


第416条(委員会設置会社の取締役会の権限)
 委員会設置会社の取締役会は、第362条の規定にかかわらず、次に掲げる職務を行う。
一  次に掲げる事項その他委員会設置会社の業務執行の決定
イ 経営の基本方針
ロ 監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項
ハ 執行役が二人以上ある場合における執行役の職務の分掌及び指揮命令の関係その他の執行役相互の関係に関する事項
ニ 次条第2項の規定による取締役会の招集の請求を受ける取締役
ホ 執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
二  執行役等の職務の執行の監督
2  委員会設置会社の取締役会は、前項第1号イからホまでに掲げる事項を決定しなければならない。
3  委員会設置会社の取締役会は、第1項各号に掲げる職務の執行を取締役に委任することができない。
4  委員会設置会社の取締役会は、その決議によって、委員会設置会社の業務執行の決定を執行役に委任することができる。ただし、次に掲げる事項については、この限りでない。
一  第136条又は第137条第1項の決定及び第140条第4項の規定による指定
二  第165条第3項において読み替えて適用する第156条第1項各号に掲げる事項の決定
三  第262条又は第263条第1項の決定
四  第298条第1項各号に掲げる事項の決定
五  株主総会に提出する議案(取締役、会計参与及び会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関するものを除く。)の内容の決定
六  第365条第1項において読み替えて適用する第356条第1項(第419条第2項において読み替えて準用する場合を含む。)の承認
七  第366条第1項ただし書の規定による取締役会を招集する取締役の決定
八  第400条第2項の規定による委員の選定及び第401条第1項の規定による委員の解職
九  第402条第2項の規定による執行役の選任及び第403条第1項の規定による執行役の解任
十  第408条第1項第1号の規定による委員会設置会社を代表する者の決定
十一  第420条第1項前段の規定による代表執行役の選定及び同条第2項の規定による代表執行役の解職
十二  第426条第1項の規定による定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除
十三  第436条第3項、第441条第3項及び第444条第5項の承認
十四  第454条第5項において読み替えて適用する同条第1項の規定により定めなければならないとされる事項の決定
十五  第467条第1項各号に掲げる行為に係る契約(当該委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
十六  合併契約(当該委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
十七  吸収分割契約(当該委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
十八  新設分割計画(当該委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
十九  株式交換契約(当該委員会設置会社の株主総会の決議による承認を要しないものを除く。)の内容の決定
二十  株式移転計画の内容の決定

本来、取締役会は、取締役会設置会社の業務執行の決定権と取締役の業務執行の監督権を有しています。
しかし、委員会設置会社の取締役会の基本的権能は、執行役の業務執行の監督となります。
そのため、取締役会の権限は、①経営の基本方針、② 監査委員会の職務の執行のため必要なものとして法務省令で定める事項、③ 執行役が二人以上ある場合における執行役の職務の分掌及び指揮命令の関係その他の執行役相互の関係に関する事項、④417条第2項の規定による取締役会の招集の請求を受ける取締役、⑤執行役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備、⑤執行役等の職務の執行の監督、等に限定されます。
なお、委員会設置会社においての取締役会は、 4項ただし書各号に定められた重要事項を除いて、業務執行の決定を執行役に委任することができます。
これは、業務執行の迅速性を保つための規定です。

第417条(委員会設置会社の取締役会の運営)
 委員会設置会社においては、招集権者の定めがある場合であっても、委員会がその委員の中から選定する者は、取締役会を招集することができる。
2  執行役は、前条第1項第1号ニの取締役に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。この場合において、当該請求があった日から五日以内に、当該請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられないときは、当該執行役は、取締役会を招集することができる。
3  委員会がその委員の中から選定する者は、遅滞なく、当該委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。
4  執行役は、三箇月に一回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。この場合において、執行役は、代理人(他の執行役に限る。)により当該報告をすることができる。
5  執行役は、取締役会の要求があったときは、取締役会に出席し、取締役会が求めた事項について説明をしなければならない。

委員会設置会社においては、招集権者の定めがある場合であっても、委員会がその委員の中から選定する者は、取締役会を招集することができることになっています。
また、執行役は、416条第1項第1号ニの取締役(取締役会が定めた取締役会の招集の請求を受ける取締役)に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができます。
そして、その請求をしたにもかかわらず、請求があった日から5日以内に、請求があった日から2週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられないときは、当該執行役は、取締役会を招集することができます。
 委員会がその委員の中から選定する者は、遅滞なく、当該委員会の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければなりません。
また、執行役は、 執行役は、3箇月に1回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければなりません。
なお、執行役は他の執行役を代理人として、その報告をすることが許されています。
 執行役は、取締役会の要求があったときは、取締役会に出席し、取締役会が求めた事項について説明をしなければなりません。
以上の規定は取締役会の監督機能を十全にするためのものです。

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2007/09/09 00:00|商業TB:0CM:0
第413条(議事録)
 委員会設置会社は、委員会の日から十年間、前条第3項の議事録をその本店に備え置かなければならない。
2  委員会設置会社の取締役は、次に掲げるものの閲覧及び謄写をすることができる。
一  前項の議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面
二  前項の議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの
3  委員会設置会社の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、第1項の議事録について前項各号に掲げるものの閲覧又は謄写の請求をすることができる。
4  前項の規定は、委員会設置会社の債権者が委員の責任を追及するため必要があるとき及び親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
5  裁判所は、第3項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該委員会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第3項の許可をすることができない。

委員会を開催するに当たっては、議事録を作成しなければなりません。
委員会設置会社は、委員会の日から10年間、この議事録をその本店に備え置かなければなりません。
委員会の開催手続の適正性についての情報を保存・開示するための措置です。
 委員会設置会社の取締役は、①議事録が書面をもって作成されているときは、当該書面 、②議事録が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの、を 閲覧及び謄写をすることができます。
また、委員会設置会社の株主は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、議事録の閲覧又は謄写の請求をすることができます。
これと同様に、委員会設置会社の債権者が委員の責任を追及するため必要があるとき及び親会社社員がその権利を行使するため必要がある場合には、裁判所の許可を得て、議事録の閲覧又は謄写の請求をすることができます。
ただし、裁判所は、これらの請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、その委員会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、議事録の閲覧・謄写の許可をすることができません。

第414条(委員会への報告の省略)
 執行役、取締役、会計参与又は会計監査人が委員の全員に対して委員会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を委員会へ報告することを要しない。


執行役、取締役、会計参与又は会計監査人が委員の全員に対して委員会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を委員会へ報告することは要しません。
これも当然の規定で、報告事項に関して委員の全員が了知している場合には、さらに同事項を形式的に委員会に報告する必要性はないからです。

From AIO

2007/09/08 00:00|商業TB:0CM:0
第410条(招集権者)
 委員会は、当該委員会の各委員が招集する。

委員会は、当該委員会の各委員が招集することになります。
取締役会の場合と異なり、これには例外規定はありません。

第411条  (招集手続等)
委員会を招集するには、その委員は、委員会の日の一週間(これを下回る期間を取締役会で定めた場合にあっては、その期間)前までに、当該委員会の各委員に対してその通知を発しなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、委員会は、当該委員会の委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
3  執行役等は、委員会の要求があったときは、当該委員会に出席し、当該委員会が求めた事項について説明をしなければならない。

委員会を招集するには、その委員は、原則として委員会の日の一週間前までに、当該委員会の各委員に対して、召集通知を発しなければなりません。
ただし、これを下回る期間を取締役会で定めた場合にあっては、その期間内に通知を発する必要があります。
もっとも、委員会は、当該委員会の委員の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができることになっています。
これは、委員会の構成人員は通常それほど多くないため、構成員全員の同意がある場合には、招集手続きを省略してもそれほどの不都合は生じないからです。
なお、 執行役、取締役、会計参与は、委員会の要求があったときは、その委員会に出席し、委員会が求めた事項について説明をしなければなりません。
これは、委員会の職務執行を十全にするための規定です。

第412条(委員会の決議)
 委員会の決議は、議決に加わることができるその委員の過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
2  前項の決議について特別の利害関係を有する委員は、議決に加わることができない。
3  委員会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
4  前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
5  委員会の決議に参加した委員であって第3項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。

委員会の決議は、原則として議決に加わることができるその委員の過半数が出席し、その過半数をもって行います。ただし、定足数、議決数ともに取締役会の議決により加重することができます。
なお、 その決議について特別の利害関係を有する委員は、議決に加わることができなません。
当然のことですが、これは議決の公平性を図るための規定です。
委員会開催したときは、その議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成しなければなりません。
委員会の議事内容を正確に記録するためです。
その際、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した委員は、これに署名し、又は記名押印しなければならないことになっています。
議事録の真正性を担保するためです。
この議事録が電磁的記録をもって作成することができますが、この場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置、すなわち電子署名を行わなければなりません。
委員会の決議に参加した委員であって、この議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定されます。

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2007/09/07 00:00|商業TB:0CM:0
第408条(委員会設置会社と執行役又は取締役との間の訴えにおける会社の代表等)
 第420条第3項において準用する第349条第4項の規定並びに第353条及び第364条の規定にかかわらず、委員会設置会社が執行役(執行役であった者を含む。以下この条において同じ。)若しくは取締役(取締役であった者を含む。以下この条において同じ。)に対し、又は執行役若しくは取締役が委員会設置会社に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が委員会設置会社を代表する。
一  監査委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合 取締役会が定める者(株主総会が当該訴えについて委員会設置会社を代表する者を定めた場合にあっては、その者)
二  前号に掲げる場合以外の場合 監査委員会が選定する監査委員
2  前項の規定にかかわらず、執行役又は取締役が委員会設置会社に対して訴えを提起する場合には、監査委員(当該訴えを提起する者であるものを除く。)に対してされた訴状の送達は、当該委員会設置会社に対して効力を有する。
3  第420条第三項において準用する第349条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査委員が委員会設置会社を代表する。
一  委員会設置会社が第847条第1項の規定による請求(執行役又は取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合(当該監査委員が当該訴えに係る訴訟の相手方となる場合を除く。)
二  委員会設置会社が第849条第3項の訴訟告知(執行役又は取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに第850条第2項の規定による通知及び催告(執行役又は取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合(当該監査委員がこれらの訴えに係る訴訟の当事者である場合を除く。)


委員会設置会社が代表執行役を選定した場合には、原則としてその代表執行役が会社の裁判上の代表権を有します。
しかし、会社とその会社の執行役・取締役間で訴訟が提起された場合にも、代表執行役が会社を代表することにすると、当該執行役・取締役が代表執行役であったときには、利益相反の問題が生じますし、そうでない場合でも、仲間内の馴れ合いにより訴訟追行が厳正に行われない危険性があります。
そこで、このような場合には、まず原則として、監査委員会が選定する監査委員が会社を代表して訴訟を追行します。
ただし、その例外として、監査委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合は、 取締役会が定める者(株主総会が当該訴えについて委員会設置会社を代表する者を定めた場合にあっては、その者)が会社を代表します。
また、同様な趣旨で、監査役設置会社が取締役の責任を追及する訴えの提起の請求を受ける場合、監査役設置会社が株主代表訴訟の訴訟告知、和解に関する通知・催告を受ける場合には、監査委員が会社を代表します。
ただし、当該監査委員が当該訴えに係る訴訟の相手方となる場合は除かれます。

第409条(報酬委員会による報酬の決定の方法等)
 報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定めなければならない。
2  報酬委員会は、第494条第3項の規定による決定をするには、前項の方針に従わなければならない。
3  報酬委員会は、次の各号に掲げるものを執行役等の個人別の報酬等とする場合には、その内容として、当該各号に定める事項を決定しなければならない。ただし、会計参与の個人別の報酬等は、第一号に掲げるものでなければならない。
一  額が確定しているもの 個人別の額
二  額が確定していないもの 個人別の具体的な算定方法
三  金銭でないもの 個人別の具体的な内容


 報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬等の内容を決定します。そのため、報酬委員会は、その決定に関する方針を定めなければならなりません。
そして、報酬委員会は、その決定方針に従って、執行役当の個人別の報酬を①額が確定しているものについては、個人別の額、②額が確定していないものについては、個人別の具体的算定方法,③金銭でないものについては、個人別の具体的な内容について決定しなければなりません。
ただし、会計参与の個人別の報酬等は、その個人別の額を決定しなければなりません。

From AIO

2007/09/06 00:00|商業TB:0CM:0
第405条(監査委員会による調査)
 監査委員会が選定する監査委員は、いつでも、執行役等及び支配人その他の使用人に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は委員会設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
2  監査委員会が選定する監査委員は、監査委員会の職務を執行するため必要があるときは、委員会設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
3  前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
4  第1項及び第2項の監査委員は、当該各項の報告の徴収又は調査に関する事項についての監査委員会の決議があるときは、これに従わなければならない。

 監査委員会が選定する監査委員は、いつでも、執行役等及び支配人その他の使用人に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は委員会設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができます。
また、監査委員は、監査委員会の職務を執行するため必要があるときは、委員会設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、さらには、その子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができます。
これは、監査委員会の監査機能を実効化するための制度です。
ただし、子会社は、正当な理由があるときは、その報告又は調査を拒むことができることになっています。

第406条(取締役会への報告義務)
 監査委員は、執行役又は取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければならない。

 監査委員は、執行役又は取締役が①不正の行為をし、②そのような行為をするおそれがあると認めるとき、③法令若しくは定款に違反する事実・著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければなりません。
これは、取締役会の執行役または取締役に対する監督機能を実効化するための規定です。

第407条(監査委員による執行役等の行為の差止め)
 監査委員は、執行役又は取締役が委員会設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該委員会設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2  前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の執行役又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。

 監査委員は、執行役又は取締役が、①会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、②それらの行為によって会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、監査委員は執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができます。
このような監査委員の違法行為差止請求権が認められているのは、本来は、執行役・取締役の違法行為の差し止めは会社自身が行うものですが、執行役・取締役の仲間内の馴れ合いによって見逃される可能性があるためです。

From AIO

2007/09/05 00:00|商業TB:0CM:0
第404条(委員会の権限等)
 指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の選任及び解任に関する議案の内容を決定する。
2  監査委員会は、次に掲げる職務を行う。
一  執行役等(執行役及び取締役をいい、会計参与設置会社にあっては、執行役、取締役及び会計参与をいう。以下この節において同じ。)の職務の執行の監査及び監査報告の作成
二  株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定
3  報酬委員会は、第361条第1項並びに第379条第1項及び第2項の規定にかかわらず、執行役等の個人別の報酬等の内容を決定する。執行役が委員会設置会社の支配人その他の使用人を兼ねているときは、当該支配人その他の使用人の報酬等の内容についても、同様とする。
4  委員がその職務の執行(当該委員が所属する委員会の職務の執行に関するものに限る。以下この項において同じ。)について委員会設置会社に対して次に掲げる請求をしたときは、当該委員会設置会社は、当該請求に係る費用又は債務が当該委員の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
一  費用の前払の請求
二  支出をした費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
三  負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求

委員会設置会社においては、取締役会は会社経営の基本的事項の決定を行うとともに、委員会の委員及び執行役の選任等を通じての監督機能を有することになります。
そして、指名、監査、報酬の三委員会が監査・監督部分での重要な役割を果たすことになります。
① 指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の選任及び解任に関する議案の内容を決定します。
委員会設置会社以外の会社においては、取締役等の選任及び解任の議案は、取締役・取締役会で決定しますが、委員会設置会社においては、より中立性の高い指名委員会に委ねられています。
② 監査委員会は、(ア) 執行役等(執行役及び取締役をいい、会計参与設置会社にあっては、執行役、取締役及び会計参与をいう。)の職務の執行の監査及び監査報告の作成 し、(イ)株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに不再任に関する議案の内容の決定を行います。
委員会設置会社以外の会社では、この権限は監査役・監査役会に属しています。ただし、監査委員会の監査は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備が適切に運用されているかどうかのチェックであるとされていますので、監査役・監査役会の場合の違法性監査だけではなく、妥当性の監査もできるものとされています。
③ 報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬等の内容を決定します。
執行役が委員会設置会社の支配人その他の使用人を兼ねているときは、その支配人その他の使用人の報酬等の内容についても、同様に決定します。
委員会設置会社以外の会社においては、個人別の報酬等の内容の決定は、取締役・取締役会の権限とされていますが、社内の力関係等により恣意的に決定されるおそれがあることから、より中立性の高い委員会に委ねられることになっているのです。

 委員がその職務の執行(当該委員が所属する委員会の職務の執行に関するものに限る。)について委員会設置会社に対して、①費用の前払の請求 、②支出をした費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求、③ 負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求 、をしたときは、その委員会設置会社は、請求に係る費用又は債務、請求した委員の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、支払いを拒むことができません。 これは、費用の必要性の立証責任を会社側に転換して、委員が職務上の活動費用に窮することがないようにし、もって委員の活動の独立性を担保するための規定です。

From AIO

2007/09/04 00:00|商業TB:0CM:0
第402条(執行役の選任等)
 委員会設置会社には、一人又は二人以上の執行役を置かなければならない。
2  執行役は、取締役会の決議によって選任する。
3  委員会設置会社と執行役との関係は、委任に関する規定に従う。
4  第331条第1項の規定は、執行役について準用する。
5  株式会社は、執行役が株主でなければならない旨を定款で定めることができない。ただし、公開会社でない委員会設置会社については、この限りでない。
6  執行役は、取締役を兼ねることができる。
7  執行役の任期は、選任後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までとする。ただし、定款によって、その任期を短縮することを妨げない。
8  前項の規定にかかわらず、委員会設置会社が委員会を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、執行役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了する。


委員会設置会社には、一人又は二人以上の執行役を置かなければならないことになっています。
執行役とは、委員会設置会社において執行業務を行う機関のことです。
執行役は、取締役会の決議によって選任されます。
執行役には、取締役と同様な欠格事由があります。
すなわち、①法人、 ②成年被後見人若しくは被保佐人又は外国の法令上これらと同様に取り扱われている者 、③ 会社法、中間法人法、証券取引法、民事再生法、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律、会社更生法、破産法の一定の規定に違反し、刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者、④ ③に規定する法律の一定の規定以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)は、執行役になることはてできません。
以上のような経歴を有する者には、執行役としての合理的かつ適正な経営を期待できないからです。
なお、 人材不足に配慮して、執行役は、取締役を兼ねることができることになっています。
会社は、原則として定款で執行役の資格を制限することができます。
ただし、 会社は、執行役が株主でなければならない旨を定款で定めることができません。会社の所有と経営の分離は、株式会社の本質的要請だからです。
もっとも、公開会社でない委員会設置会社については、この限りではありません。
非公開会社においては、通常、経営と所有は分離していないからです。
委員会設置会社と執行役との関係は、委任に関する規定(民法643条以下)に従います。
 執行役の任期は、原則として選任後一年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までとします。ただし、定款によって、その任期を短縮することができます。
もっとも、委員会設置会社が委員会を置く旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、執行役の任期は、当該定款の変更の効力が生じた時に満了することになります

第403条(執行役の解任等)
 執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解任することができる。
2  前項の規定により解任された執行役は、その解任について正当な理由がある場合を除き、委員会設置会社に対し、解任によって生じた損害の賠償を請求することができる。
3  第401条第2項から第4項までの規定は、執行役が欠けた場合又は定款で定めた執行役の員数が欠けた場合について準用する。
 執行役は、いつでも、取締役会の決議によって解任することができます。
これは、委員会設置会社における取締役会の監督機能を実効化するための措置です。
ただし、執行役を解任することにより、執行役が欠けた場合又は定款で定めた執行役の員数が欠けた場合には、解任された旧執行役は、新たに後任の執行役が選定されて就任するまで、なお執行役としての権利義務を有します。
執行役を解任することにより、執行役が欠けたり又は定款で定めた執行役の員数が欠けたりすれば、会社の業務執行が停滞してしまうため、それを防ぐための臨時的な措置です。
また、このような場合には、裁判所は必要があると認めるときは、利害関係人の申し立てにより、一時執行役の職務を行うべき者を選任することができます。
なお、解任された執行役は、その解任について正当な理由がある場合を除いて、委員会設置会社に対して、解任によって生じた損害の賠償を請求することができるこみとになっています。
会社側の正当な理由のない、恣意的な解任に対して、執行役の権利の保護を図るための規定です。

From AIO

2007/09/03 00:00|商業TB:0CM:0
   第400条(委員の選定等)
 各委員会は、委員三人以上で組織する。
2  各委員会の委員は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。
3  各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない。
4  監査委員会の委員(以下「監査委員」という。)は、委員会設置会社若しくはその子会社の執行役若しくは業務執行取締役又は委員会設置会社の子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは支配人その他の使用人を兼ねることができない。

委員会設置会社とは、指名委員会、監査委員会及び報酬委員会を置く株式会社をいいます。
委員会設置会社においては、執行役による迅速な意思決定を確保するとともに。業務執行機関と監督機関とを明確に分離して、もって会社の健全で持続的な発展を目指すことに、その設置の趣旨があります。
委員会設置会社には、前述のように指名委員会、監査委員会及び報酬委員会という三つの委員会を置かなければなりません。
これらの委員会は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定された三人以上の委員によって構成されます。
また、各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければなりません。
これは、社内取締役による馴れ合いを防止するための措置です。
なお、監査委員会の委員は、委員会設置会社若しくはその子会社の執行役若しくは業務執行取締役又は委員会設置会社の子会社の会計参与若しくは支配人その他の使用人を兼ねることができません。監査委員会の委員は、高度の独立性が要求されているからです。

第401条(委員の解職等)
 各委員会の委員は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができる。
2  前条第1項に規定する各委員会の委員の員数(定款で四人以上の員数を定めたときは、その員数)が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した委員は、新たに選定された委員(次項の一時委員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお委員としての権利義務を有する。
3  前項に規定する場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時委員の職務を行うべき者を選任することができる。
4  裁判所は、前項の一時委員の職務を行うべき者を選任した場合には、委員会設置会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができる。

各委員会の委員は、いつでも、取締役会の決議によって解職することができます。
これは、取締役会の監督機能を実効化するための規定です。
ただし、各委員会の委員の最低構成員数三人(定款で四人以上の員数を定めたときは、その員数)が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した委員は、新たに選定された委員が就任するまで、なお委員としての権利義務を有することになっています。
したがって、委員を解任した場合にも、解任された旧委員は、新たに選任された委員が就任するまで、なお委員としての権利義務を有します。
なお、この場合において、裁判所は、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより、一時委員の職務を行うべき者を選任することができます。
 裁判所は、一時委員の職務を行うべき者を選任した場合には、委員会設置会社がその者に対して支払う報酬の額を定めることができます。

From AIO

2007/09/02 00:00|商業TB:0CM:0
   
第397条(監査役に対する報告)
 会計監査人は、その職務を行うに際して取締役の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを監査役に報告しなければならない。
2  監査役は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人に対し、その監査に関する報告を求めることができる。
3  監査役会設置会社における第1項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査役会」とする。
4  委員会設置会社における第1項及び第2項の規定の適用については、第1項中「取締役」とあるのは「執行役又は取締役」と、「監査役」とあるのは「監査委員会」と、第2項中「監査役」とあるのは「監査委員会が選定した監査委員会の委員」とする。

 会計監査人は、その職務を行うに際して取締役(委員会設置会社にあっては執行役)
の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があることを発見したときは、遅滞なく、これを監査役(監査役会設置会社においては監査役会)に報告しなければならないことになっています。
これは、会社内のコンプライアンスの充実を図るためのものです。
また、 監査役(委員会設置会社においては、監査委員会が選定した監査委員会の委員)は、その職務を行うため必要があるときは、会計監査人に対し、その監査に関する報告を求めることができます。
監査役の会計監査業務を充実させるためのものです。

第398条(定時株主総会における会計監査人の意見の陳述)
 第396条第1項に規定する書類が法令又は定款に適合するかどうかについて会計監査人が監査役と意見を異にするときは、会計監査人(会計監査人が監査法人である場合にあっては、その職務を行うべき社員。次項において同じ。)は、定時株主総会に出席して意見を述べることができる。
2  定時株主総会において会計監査人の出席を求める決議があったときは、会計監査人は、定時株主総会に出席して意見を述べなければならない。
3  監査役会設置会社における第1項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査役会又は監査役」とする。
4  委員会設置会社における第1項の規定の適用については、同項中「監査役」とあるのは、「監査委員会又はその委員」とする。

会計監査人は、株式会社の計算書類及びその附属明細書、臨時計算書類並びに連結計算書類を監査しますが、監査役もまた会計監査の権限を有しています。
そのため、両者が、これらの書類が法令・定款に適合するかどうかについて意見を異にする場合もあり得ます。
そこで、そのような場合には、会計監査人は定時株主総会に出席して、この件に関して意見を述べることができます。
一方、 定時株主総会において会計監査人の出席を求める決議があったときは、会計監査人は、定時株主総会に出席して意見を述べなければならないことになっています。

第399条(会計監査人の報酬等の決定に関する監査役の関与)
 取締役は、会計監査人又は一時会計監査人の職務を行うべき者の報酬等を定める場合には、監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)の同意を得なければならない。
2  監査役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは、「監査役会」とする。
3  委員会設置会社における第1項の規定の適用については、同項中「監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数)」とあるのは、「監査委員会」とする。

 取締役は、会計監査人又は一時会計監査人の職務を行うべき者の報酬等を定める場合には、監査役の同意を得なければなりません。
その場合、監査役が二人以上ある場合にあっては、その過半数の、監査役会設置会社においては監査役会の同意が必要になります。
これは、取締役によっても会計監査人の報酬が恣意的に定められないようにして、よって、会計監査人の独立性を担保しようとする規定です。

From AIO

2007/09/01 00:00|商業TB:0CM:0

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